柏洋通信

2020年07月

2020.07.31

柏洋通信VOL115

20回目の色替えを実施しました。

 7月6日から9日の日程で、通算20回目に当たる色替えを実施しました。今回は茶から白(透明)への転換となります。概ね前回の方法を踏襲し、中4日の日程も、原料を茶から白へ段階的に変更していくバッチの組成とその投入回数にも変化はありません。しかし、それぞれのバッチの投入量を前回より少なめにし、かつ投入する間隔を短くすることで、最終バッチ投入までの時間を短縮しました。同時にブースターの投入量を増やし、重油と天然ガスの燃焼を補うことで、色替え期間中に投入したエネルギーの総量は、過去最大となりました。結果として想定した通り、茶から白への置換が前回より早まり、良好な色調とともに、気泡の発生も抑えられたガラスの状態を確保することができました。予定通り7月9日より順次生産を再開しましたが、その後も気泡が一時的に多量に発生するなどのトラブルもなく、前回を上回る順調な生産状況が続いています。

◆3密の回避を徹底しつつ、活発な意見交換が行われました。今回の窯修の結果を踏まえ、次回も同じ条件の再現を目指します。

 7月28日に熔解技術向上プロジェクトを開催し、現在の生産状況を含む色替えの検証を行いました。現時点で全てが解明されているわけではありませんが、外部の有識者からも、今回の変更点に好結果を生んだ要因があるとの評価を受けています。今後も継続して経過観察を行っていきますが、次回の色替えに向け、如何に再現性を確保するかが課題になります。一方で当社の溶解炉も2015年の窯修からそろそろ6年目に入り、次の窯修までの折り返し点を迎えることになります。ここからは徐々に始まるレンガの劣化を可能な限り抑え込み、溶解炉のパフォーマンスを維持していくことが求められます。これからも、過去から積み上げられてきた多くの知見と、当社独自の経験とノウハウを生かしながら、安定的な操業を目指していきます。

代表取締役社長
七島 徹

2020.07.17

柏洋通信VOL114

ISOの定期審査が終了しました。

 7月8日から10日の日程で、ISO14001:2015の定期審査が行われました。初日9時からのトップインタビューに始まり、3日目の14時40分に終了したクロージングミーティングに至るまで、審査官と各部門の部長、課長との濃密なディスカッションが続きました。今回は特に改善指摘事項は示されず、無事に審査は終了しました。それでも「改善の機会」としていくつかの事項が挙げられ、当社の取り組みへの甘さが露呈したかたちとなりました。これは即ち、ISOに対する経営トップの姿勢が問われているのだと考えます。

◆クロージングミーティングでは審査官から厳しい指摘を受けました。今回は改善指摘事項こそなかったものの、まだまだ克服しなければならない課題が満載と、改めて思い知らされた審査となりました。

 ここでは審査の詳細には触れませんが、クロージングミーティングの席上で、審査官から厳しい指摘を受けたことが、生々しい記憶として脳裏に残っています。「各部門には目標はあるものの、前期に自部門が目標を達成できなかった阻害要因やリスクが考慮されていない」「データの収集や分析・評価は行われているが、そもそも何を改善しようしているのかターゲットが不明確」。

 いずれも解決すべき課題が曖昧で、なおかつ結果が出るまで辛抱強く、粘り強く、継続する、良い意味での「しつこさ」に欠けているということだと理解しました。私は社内で日頃から問題の本質を見極めることの重要性と、「とことん、しつこく、あきらめず」継続することの意義を訴えてきたつもりですが、私自身の取り組みがまだまだ甘かったと言わざるを得ません。

 さらに当社のウイークポイントとして、コミュニケーションのレベルの低さも指摘されています。企業が問題解決を図るうえで、コミュニケーションとはどうあるべきなのでしょうか。前、後工程の立場(実情)を理解し、自工程の改善点を提案することで相互に歩み寄り、全体最適を前提とする問題解決に導くことことに他ありません。当社の場合、往々にして他部門への批判が先行しがちで、全体最適とはかけ離れた結果になる傾向が否めません。まず「俺のところはこうする」という、断固たる意思表明が不可欠なのだと理解しました。

 コロナ禍の真っただ中、むしろこれからが厳しくなるであろうこの時期に、ISOの審査から、新たな気づきを得られたことに感謝したいと思います。

代表取締役社長
七島 徹

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