柏洋通信

2023.03.29

柏洋通信VOL134

入社式を執り行いました。

 3月22日、二本松工場で入社式を執り行いました。東京では早くも桜が見ごろを迎えようという時期ですが、二本松では蕾はまだまだ固いままです。それでもフレッシュな2名の新入社員を迎えたことで、工場は一足早く春が訪れたような華やいだ雰囲気に包まれました。

 入社式に当たり、今年も二人に私からお祝いの言葉とともに、主に二つの話をしました。まず一つ目は、ガラスびんの優れた点を理解し、ガラスびんそのものを好きになること。その上で、社会的にも意義のあるガラスびんの生産に携わる仕事に誇りを持つこと。ガラスびんは他素材の容器と比べてもリサイクル性に富み、地球環境への負荷が少ない優れた容器であることに、異論を唱える方はいないでしょう。さらにガラスびんは、地球規模での海洋汚染が危惧されるマイクロプラスチックス問題とも無縁ですし、内容物を長期に渡って保存することが可能ですから、昨今関心が高まるフードロス問題への一つの回答にもなります。

 二つ目は、柏洋硝子が目指す組織の形についてです。私は日頃からイメージしやすいよう、スポーツになぞらえて説明してきました。入社式が執り行われた3月22日は、奇しくも連日熱戦が繰り広げられていたWBCの決勝当日。大谷選手と米国の主将トラウト選手の息を吞む真剣勝負が決着し、侍ジャパンが優勝を遂げた興奮も冷めやらぬ中で始まりました。話の前置きが長くなりましたが、結論として柏洋硝子が目指す組織とは、実は野球型ではなくサッカー型なのです。意外に思われるかもしれませんが、高校野球をイメージすれば理解し易いと思います。実際の仕事の場面では、監督が事細かに指示を出すことのできる野球型より、一旦試合が始まってしまえば、選手の個々の判断や選手同士の連携に重きを置くサッカー型のほうがしっくりくるはずです。当社では、それらを「一人ひとりが考え、行動する集団になる」という言葉で表しています。

 実はお手本とする集団が存在します。それは通称「お掃除の天使たち」と呼ばれる、東京駅の新幹線ホームで車両内を清掃する人々です。乗客を乗せて東京駅に到着した新幹線は、折り返しまた仙台方面に出ていきます。「お掃除の天使たち」は、そのわずかな時間に車内清掃を完璧にこなすだけではなく、様々な状況に応じて臨機応変にお客様に対応します。正に「一人ひとりが考え、行動する集団」でなければできない仕事です。私は東京駅で彼ら、彼女たちに接する度、一糸乱れぬ仕事ぶりに感動するとともに、柏洋硝子も一日も早く追いつかねばと思うのです。

 ようやくコロナ禍が収束に向かう中、日本全体がコロナ以前とコロナ以後で大きく変わろうとしています。これから迎える激動の時代には、若い力が欠かせません。今年2名の新入社員を迎え入れることができ、今ここに改めて経営者として喜びを噛みしめているところです。

 若い力も加わって、全社一丸となって変化の激しい時代を乗り切っていきます。

 「お掃除の天使たち」は清掃という仕事に誇りを持ち、自ら創意工夫を重ねることで「おもてなし」の域にまで高めました。彼ら、彼女たちの集団が、私たち柏洋硝子の目指す姿です。

代表取締役社長
七島 徹

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