柏洋通信

2020.01.14

柏洋通信VOL107

今年も二本松の賀詞交歓会に出席しました。

◆賀詞交歓会に先立ち山口会頭と三保市長が登壇されました。今年はオリンピック・パラリンピックイヤーとして華やかな1年が予想される一方で、経済、外交の面では不安材料の多い年でもあります。

◆今年も二本松商工会議所とあだたら商工会の共催となり、300名以上が集う賑やかな賀詞交歓会になりました。

◆毎年恒例の鏡開きで宴はスタートしました。今年は「千功成」と「人気一」のお酒が振る舞われました。

 2020年1月10日、「二本松御苑」を会場として行われた賀詞交歓会に出席しました。今年も二本松商工会議所とあだたら商工会の共催で、総勢で300名以上の人々が集う盛況ぶりでした。

 元号が令和に替わっての初めての正月に加え、東京オリンピック・パラリンピックが開催される活気あふれる年を、共に祝おうとする多くの人々の熱気が会場に溢れています。とはいえ、華やかなムード一色とはいかず、今年も経済や外交の面では厳しい状況が想定されます。冒頭の山口二本松商工会議所会頭のご挨拶の中でも、昨年から続く米中貿易摩擦や年初に一気に先鋭化したアメリカとイランの対立など、日本の経済に間違いなく影響を及ぼすことになる懸念が示されました。

 前日に東京で行われた某金融機関の賀詞交歓会でも、ご挨拶の中で同様の話が出ています。特に強調されていたのは、緊迫した海外の動静に関連する急激な為替の変動と、東京オリンピック・パラリンピック以降の景気の動向に、注意を怠らないようにとのことでした。また引き続き登壇された三保二本松市長は、改めて昨年猛威を振るった台風19号の被害状況に触れ、まさかの事態に対する備えに万全を期すと強調されました。その後恒例の鏡開きを経て乾杯に移り、賑やかな祝宴が繰り広げられました。

 今年も幾つかの賀詞交歓会に出席し、それぞれの業界のトップの方々のお話を聞く機会を得ましたが、個人的には三保市長のお話に共感するところが大きかったと感じています。

 福島県は30数年前にも大規模な水害を経験しています。その際郡山中央工業団地では甚大な被害に見舞われたことから、盛り土や止水板の設置などの対策を進めてきました。それでも今回また同団地の132社の内、実に123社が被災し、新聞報道によるとその被害総額は300億円を優に超えるとか。中には郡山での操業再開を断念し、他県への移転を決定した企業まで出てきています。

 このままでは地域に与える影響は、計り知れないものがあります。二本松市内でも被災した個所は2000カ所以上に上り、死傷者まで出ました。当社の工場が立地する場所は、二本松市内でも比較的被害は少なく、これまでも大きな水害に見舞われたことはありません。それでも昨今の地球温暖化に伴う異常気象を考えると、災害は「忘れたころにやって来る」のではなく、「いつでもやって来る」を前提に、災害対策をゼロベースで見直す必要を痛感しているところです。

 いずれにしても、経済面にせよ災害面にせよ、リスク管理は個々の企業の責任の下、粛々と進めなければならないと、再認識した年の初めとなりました。

代表取締役社長
七島 徹

2019.12.24

柏洋通信VOL106

国際ロボット展に行ってきました。

◆今やあらゆる産業の最大の関心事がロボット!会場は連日大勢の人々でごった返しました。

 12月18日から21日までの日程で開催された、2019国際ロボット展に行ってきました。世界最大のロボット・トレードショーとして今回で23回目を迎えるこのイベントは、東京ビッグサイトの青梅会場と、西・南ホールの2カ所に分かれての開催になりました。今やロボットは製造業のみならず、サービス業を含むあらゆる産業の最大の関心事と言っても過言ではなく、生産性の向上、人手不足対策の救世主として熱い視線が注がれています。

 開催中はテレビのニュース番組で数多く取り上げられていたので、映像を通じて会場の様子を目にした方も多かったでしょう。尚、展示会の詳細については以下のURLを参照してください。

https://robotstart.info/2019/12/18/irex2019-report-01.html

◆今回の展示会では大型産業ロボットより、むしろ小型の協働型ロボットが主役と言えるでしょう。

◆遅ればせながら私も20㎏の荷物も持っ て「パワースーツ」を体験。劇的に軽くなる感じはしないものの、荷物を持ち上げる瞬間に太ももが「ぐっと」引き上げられる不思議な感覚です。腰もしっかりとサポートされており、重い荷物をパレットに積み上げたり、長時間に渡って中腰を強いられるような作業には効果がありそうです。

◆今や人間の繊細かつ俊敏な動きをロボットが再現できるようになりました。私の見る限り、剣玉では球を先端の剣先に刺すことを除けば百発百中(!)でした。

 会場に足を踏み入れまず驚かされたのは、会場に設えられた巨大な製造ラインや大規模物流倉庫です。そこを縦横無尽に動き回る大型ロボットや、無人搬送車に度肝を抜かれました。

 その一方で今回主役となったのは、むしろ作業者と共存共栄する協働型ロボットだと言えるでしょう。特に目についたのは、様々な形状や色の対象物の中から、特定のモノを認識して選別するピンキングロボットです。アマゾンや楽天など大手ネット通販会社の巨大な物量倉庫では、かなり自動化は進んではいるものの、未だピッキング作業に人手は欠かせません。

 以前この柏洋通信でもアマゾンがこの作業のロボット化を推進するため、世界のロボット研究者を対象に、「アマゾンロボティクスチャレンジ」という競技会を開いていることを紹介しました。要するにピッキング作業とは、モノの形状や位置を認識する画像センサーと、形状や性状(柔らかい、固いなど)の異なる対象物に最適なハンドリングを可能にするロボットアームの高い精度が求められる、高度な技術の集積なのです。

 今回の展示会では多くのメーカーが、様々に趣向を凝らしたデモを行っていました。変わり種として今回注目を集めていたのが、ハンコを押すロボットです。これもピッキング作業で培った技術を生かしたロボットの一種なのでしょう。書類を1枚ずつめくりながら文章をチェックし、内容がOKなら定められた位置に押印します。薄い紙をめくる作業は、どうかすると2枚一緒にめくってしまうなど、人手でも神経を使うやっかいな作業です。ハンコを押しつける際、我々同様アームを小刻みに震わせるのがご愛嬌。

 デジタル時代にリアルな紙への押印が必要かは別として、人の繊細な動作を再現する動きにさらなる可能性を感じました。

◆我らが福島県は実はロボット先進県だったのです。東日本大震災からの復興を目的とする「福島イノベーション・コースト構想」の一環として、2020年春には南相馬市に「福島ロボットテストフィールド」が完成予定。ロボットの活躍が想定される環境を、広大な敷地の中に作り出しています。例えば老朽化した橋やトンネルが設けられたインフラ点検・災害エリア、実際の街並みを再現した市街地フィールド、瓦礫や土砂が散乱する瓦礫・土砂崩落フィールドなど。そこにロボットを持ち込んでテストすることで、実際の現場で役に立つロボットが開発されるのです。また隣接する工業団地では、ロボット関連企業の誘致も進んでいます。

 さて、今回は出展者の方々とお話をする中で、ロボット導入に向けたヒントを幾つかいただきました。自動化したい作業をすべてロボットに任せようとすると、かえってプログラムが複雑になり費用が大きくかさみます。さらにロボット自体がボトルネックになり、業務全体の流れに支障をきたす恐れがあります。あえてロボットが苦手とする工程では、隣で作業する人間が手を貸したり、ロボットと半自動の機械を組み合わせることで、ロボット導入のハードルがぐっと低くなるのです。

 当社も現在金型に離型剤を塗布する作業や、カートンを組み立てる作業をロボットに置き換えられないか検討しているところですが、人とロボットが協力しながら仕事をするという、柔軟な発想で取り組んで行きます。

 今回の国際ロボット展では、AI、IOT、RPAそしてロボットと、中小企業の生産現場を取り巻く環境が、大きく変化しつつあることを再認識した1日となりました。

代表取締役社長
七島 徹

2019.11.22

柏洋通信VOL105

16回目の色替を実施しました。

◆今回の色替は前回と比べ良好とはいえ、さらにスムーズな生産立ち上げに向け、細かな修正点も見えてきました。

 10月28日から31日の日程で、16回目の色替を実施しました。今回は中4日での茶から透明への転換となりました。15回目に比べ1日短縮しての色替ということで、段階的に茶から透明へと原料の比率を変えて投入する色替バッチの回数に変更はありませんが、投入する間隔を狭め、最終バッチを投入する時間を早めています。同様に最終バッチのカレット比率に変更はありませんが、従来3段階に分けて徐々に増やしていたカレットの量を、今回は2段階で増量してスピードアップを図りました。

 またブースターの投入に関しては、色替期間中のみならず、生産再開後も一定期間継続し、茶素地が僅かでも残らないよう配慮しています。

 予定通り11月1日の9時より順次生産を開始。スタート当初は色調が社内規定を外れていたものの、まもなく良品の範囲内に収まりました。その他の比重、アルカリ溶出量、ガラス組成は、生産再開に合わせて社外の公的機関で測定し、いずれもゴーサインが出ています。翌2日には全てのラインで生産再開に漕ぎつけました。

 色替が終了し生産がある程度落ち着いてきた11月18日、社外から専門家を招いて今回の色替の検証と評価を行いました。

 今回の色替では色替バッチを投入する際、ある連続するバッチを定められた時間をおかず、ほぼ同時に投入するというミスが発生しました。それでも大量の気泡の発生など見られず、概ね計画通りに推移したと考えています。

 生産再開直後は気泡やその他色替が起因すると思われる欠点が現れ、大きく生産を落とす場面も見られましたが、前回の茶から透明への色替(第14回 5月10日から13日)と比較すると、気泡の発生も抑えられ、ガラス素地の状態は良好との評価が下されました。詳細についてはさらに検討を加え、次回の色替に活かしていきます。

代表取締役社長
七島 徹

2019.11.11

柏洋通信VOL104

Good Design Store Tokyoを覗いてきました。

◆当社のガラスびんがグッドデザイン賞受賞に一役買っていると思うと、うれしさもひとしおです。

◆オシャレな店舗が目白押しの「KITTE」の中でも、一際注目を集めるのがGood Design Store Tokyoです。

 Good Design Store Tokyoについては、以前柏洋通信でも紹介したことがあるので、覚えている方も多いでしょう。その店舗は東京駅丸の内南口を出た正面、旧東京中央郵便局の跡地に建設された商業施設「KITTE」の3階にあります。

 歴代のグッドデザイン賞の受賞作品を集めたセレクトショップと言ったら、イメージしやすいのではないでしょうか。私も度々足を運び、使い勝手の良さと洗練されたデザインが見事に調和した品々に、魅了されている一人です。

 

 ただ単に受賞した商品を並べるのではなく、時宜を得た企画と見せ方に粋を凝らしたディスプレイが魅力です。内外のブランドショップが軒を連ねる「KITTE」の中にあっても、取り分けセンスの良さが光る空間です。

 さて、10月2日から25日までの日程で、東京ミッドタウンを会場に「私の選んだ一品」展が開催されました。この企画は2019年度グッドデザイン賞の審査員たちが、過去の受賞作品の中から自身のお気に入りの一品(逸品?)を紹介したものです。

 未だ多くのファンから熱狂的に支持されるあのバイクから、現在も当り前のように使われているポリタンクなどなど、変化の激しい時代の波をくぐり抜け、今も多くの人々を魅了して止まない品々が集まりました。

 今回私が訪れたのは、この企画と連動した「私の選んだ一品」”My Favorite Design”(10/3~11/10開催)で、東京ミッドタウンで紹介された選りすぐりの受賞作品の中から、現在も購入して持ち帰ることのできる商品を集めたイベントです。

 改めてデザインの持つ普遍的な力に驚かされます。食品部門では当社のガラスびんに入った商品に出会えたことも、うれしいサプライズでした。

代表取締役社長
七島 徹

2019.10.23

柏洋通信VOL103

戸田神社例祭を執り行いました。

◆今年の例祭は台風の影響もあって、社員のみで執り行いました。

 10月17日、今年も商売繁盛と安全操業を祈念して戸田神社例祭を執り行いました。1968(昭和43)年に東京から二本松に工場を移転しましたが、その際に神社を移築して以来、毎年恒例となっている行事です。

 因みに10月17日とは、創業者である七島長太郎の誕生日に当ります。当日は二本松神社の宮司をお呼びしてお祓いをし、私も柏洋硝子の代表として祭文を奏上して祈念しました。

◆会社を代表して祭文を奏上し、玉串を捧げ祈念しました。

◆毎年のことですが、労働組合の代表も玉串を捧げ祈念しました。

 本来であれば納入業者や協力業者の方々をお招きし、賑やかに執り行うのが常ですが、今年は直前に台風19号が猛威を振るい、東日本の広い範囲で大きな災害が発生したことから、社員だけで執り行うこととしました。

 特に福島県内は阿武隈川をはじめ多くの河川が氾濫する未曾有の災害に見舞われ、二本松の近隣でも尊い命が失われています。当社の工場には直接被害は及ばなかったものの、社員の中には自宅が床上まで浸水した者もおりました。この場を借りて改めて被害に会われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

 福島県の人々には1986(昭和61)年8月5日、台風10号による大雨で大洪水に見舞われた苦い記憶があります。当時を知る方からお話を伺うと、今回は当時と比較するとさらに酷く、「前回は床下浸水で済んだけれど、今回は天井の高さ以上まで水が上がった」との話も聞きました。当時を教訓に河川の改修工事など対策は進んでいるものの、「まさかこんなことになるとは思わなかった」では済まされない自然の驚異を前に、言葉を失います。

 社員一同神様にお願いするだけでなく、当社の自然災害に対する危機管理体制を見直す機会にしなければと、強く心に刻んだ一日となりました。

代表取締役社長
七島 徹

2019.09.24

柏洋通信VOL102

15回目の色替えを実施しました。

◆色替え期間中は生産は休止しますが、日頃できない設備や機器の清掃やメンテナンスを徹底的に行います。

 8月29日から9月3日の日程で、15回目の色替えを実施しました。今回は透明から茶への転換で、中5日での作業となりました。

 既に生産を再開して3週間近く経っていますが、社外の有識者の見解を踏まえ、生産再開後の状態も考慮した上で評価を行いました。

◆今回の色替えでもほぼ計画通りに透明から茶へと転換しました。前回に比べ気泡の発生を大幅に抑えることができたのは、大きな成果です。

◆予定通り9月4日から順次生産を再開しました。

 今回の色替えでも色替えバッチの投入タイミングなど、原則として従来からの手順を踏襲したものになりました。その中で今回幾つかの変更を加えています。

 

 まず燃焼に関して熔解炉の温度コントロールのしやすさを重視し、天然ガスと重油の混合比率を見直しました。そのため、前回に比べて天然ガスの比率を若干下げています。

 

 またガラス素地中の気泡の発生を極力抑え、生産の立ち上がりをスムーズにもっていくことを目的に、生産再開の前日にディストリビューターの燃焼量と空気比の調整を行いました。 計画通り9月4日の朝から各ライン順次ゴブインを開始し、翌5日には3ライン全てで生産再開に漕ぎつけました。

 以上の変更を加えたことで、生産再開直後のガラス素地の状態は、前回の色替え時に比べたいへん良好であったと判断しています。ゴブインの時点で既に気泡の発生は少なく、生産再開初日の9月4日の2部の段階で、歩留80%を超える製品も見られました。

 今回色替え直後の引揚量をなるべく一定に保つことで、熔解炉の温度の変動を可能な限り抑えたことも、良い結果に繋がった一因だと考えています。

 次回の色替えは中4日での作業になる見込みです。今回の結果を再現できるようしっかりとデータを整理し、次回の色替えに備えます。

代表取締役社長
七島 徹

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