柏洋通信

2019.09.06

柏洋通信VOL99

第59期キックオフミーティングを開催しました。

◆当社の研修室でこれだけの人数が一堂に会したのは初めてのこと。おかげで話す側にも聞く側にも、良い意味での緊張感をもったキックオフミーティングになりました。

◆最後に全員が立ち上がって二人一組になり、お互いに今期の取り組みの担い手は「あなた」であり「私」であることを確認し合いました。

◆同時に永年勤続、QCサークル活動、改善提案活動の表彰式も行いました。

 8月1日より当社の第59期がスタートしました。

 新たな期を迎えるに当たり、8月30日に恒例となっているキックオフミーティングを開催しました。今回も交代勤務者が最大限出席可能な状況を考慮し、色替えの初日としました。尚、15回目に当る今回の色替えについては、後日柏洋通信で取り上げる予定です。

◆懇親会の会場で、新たに加わった仲間たちが紹介されました。ベトナム人技能実習生たちも懸命に日本語で自己紹介を行い、拍手喝さいを浴びました。

◆当社のような交代勤務者の多い業態では、懇親会は日頃接する機会の少ない他の職場と交流する貴重な機会です。ビンゴ大会で大いに盛り上がり、短いながらも有意義な時間になりました。

 例年キックオフミーティングは、懇親会を念頭に社外の会場を借り切って行ってきました。しかし今回は、恒常的な人手不足や、燃料、諸資材が高騰するなか、厳しい結果に終わった第58期を真摯に振り返るため、あえて社内の厚生施設「パルハウス(PAL HOUSE)」での開催にこだわりました。

 キックオフミーティングの冒頭で、私から前期の収支報告と今期の計画、並びに社長方針を発表。会場となった3階の研修室にはパートさん、ベトナム人技能実習生を含む総勢120名余りが肩も触れんばかりにぎっしりと並び、かえって従来以上に濃密かつ一体感を感じさせる会になったと感じています。

 最後に全員で声を一つにして、一人ひとりが主体的に課題に取り組み、成果を勝ち取ることを確認し合いました。続いて永年勤続者、QCサークル活動、改善提案活動の表彰が行われ、その後お待ちかねの懇親会へと進みました。
代表取締役社長
七島 徹

2019.07.22

柏洋通信VOL98

インテリア・ライフスタイルTOKYO2019に行ってきました。
 今年も東京ビッグサイトで7月17日から19日の日程で開催された、インテリア・ライフスタイルTOKYOに行ってきました。東京ビッグサイトには1年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックの会期中、世界各国から報道陣やカメラマンが集う国際放送センターが設置されることになっており、既に会場となる東ホールは準備のために閉鎖されています。そこで今回のイベントは、西ホールの全体とアトリウムを使って開催されました。

◆ひとつ先のトレンドや粋を凝らしたデザインに出会えるのはもちろんのこと、商品の見せ方や演出方法も含め、デザインの神髄に触れることができる展示会です。

 この展示会はその名の通り、インテリアから様々な雑貨まで、内外から集められた選りすぐりの商品を並べるだけでなく、最新のライフスタイルやひとつ先のトレンドを紹介することをメインとしたイベントです。
 今回ひときわ目を引いたのは、日本独自の美意識をカタチにしたジャパンスタイルと、今や女性の心を捉えて離さない北欧スタイルです。ジャパンスタイルでは伝統工芸の制作実演を、北欧スタイルではアーティストやデザイナーによるトークショーなど、デザインが生まれ、それぞれの風土の中で育まれ、やがて文化にまで昇華していく過程をより深く理解できる企画に興味を惹かれました。この場を訪れていつもながら感じるのは、デザイン力の素晴らしさです。売らんがためのデザインには、カッコは良くてもあざとさが付きまといます。心ふるえるデザインには、もちろんシンプルで使い勝手の良さもありますが、それ以上に持つ人、使う人の気持ちを高揚させる、ワクワク感があるのだと思います。

◆FOODISTとは「食に関心のある人」や「グルメ」の意味ですが、今年もこのコーナーには、内外から「グルメ」には堪えられない選りすぐりの商品が集まりました。

 インテリア・ライフスタイルは展示会の目的からして、決して食品や飲料などガラスびんに関連する商品が豊富に展示されているわけではありません。それでも、飛び切りセンスの良いガラスびんに入った商品に出会える場として、毎年足を運びたくなるイベントなのです。
 今回もFOODISTとネーミングされたコーナーには、数は少ないながらもデザインとパッケージに工夫を凝らした商品が並びました。もちろんガラスびん入りの食品も展示され、当社の製品をお使いのお客様にも出会うことができました。

◆能登・輪島の谷川醸造さんとは昨年もこの場でお会いしました。伝統製法にこだわりつつ、ラベルのデザインに洗練されたセンスが光ります。糀を使ったディップソースに当社の製品をお使いいただいています。

◆三宅商店さんのカフェ工房ジャムは、地元岡山の良質な果実をふんだんに使った、見た目にも美味しい商品です。女性に人気の「はらぺこあおむし」や「ムーミン」など、海外のキュートなキャラクターデザインをパッケージに展開するなど、トレンドとデザインへの感度は抜群です。

代表取締役社長
七島 徹

2019.07.04

柏洋通信VOL97

大七酒造さんを見学してきました。

◆見学当日は太田社長自ら案内していただきました。今では通年で酒造りを行う蔵も増えているようですが、ここ大七酒造さんでは秋に収穫された米を使い、10月に入ってから酒造りをスタートさせます。あくまで年1回、冬の厳しい寒さの中での酒造りにこだわっています。

 日本酒通なら知らない人はいない超人気酒蔵が、当社の工場が立地する福島県二本松市にあります。それが大七酒造さんです。

二本松市は酒どころ福島県の中でも、全国区で名の通っている酒蔵が幾つもあることで知られています。日本酒には良いお米と良い水が欠かせません。安達太良山の麓に位置する二本松市は、良質で豊かな水に恵まれ、酒造りの条件が整っていると言えるでしょう。それに加え、大七酒造さんは創業以来の生酛造りの製法を磨き上げることで、今や国内はもとよりワイン(醸造酒)の本場ヨーローパでも数々の賞を受けるなど、世界レベルの評価を確固たるものにしています。

大七酒造さんの太田社長とは日頃から懇意にさせていただいており、かねてより工場を一度見せていただきたいと思っていたのですが、太田社長は自らトップセールスで海外を飛び回る超多忙な方なので、中々スケジュールが合わず、7月1日にようやく実現の運びとなりました。当日は当社もお世話になっている運送会社の方々とご一緒しました。

◆原料の米は強力な火力で一気に蒸し上げることで、理想的な状態に仕上がります。これに耐えられるのは、重厚な鋳物造りの羽釜をおいて他にありません。新たな造り手が見つからず、しばらく廃業した酒蔵から中古の羽釜を譲り受けて凌いできました。うれしいことに数年前に岩手県で業者が見つかり、予備も含めて三釜を発注しました。ここにも太田社長のこだわりが生きています。

 大七酒造さんは創業1752年、太田社長で10代目を数え、代々当主は七右衛門を名乗ります(現在は9代目のお父様)。

現在の工場は道路の拡幅工事に合わせ、東日本大震災の直前から建て替えが始まり、何期かに分けて工事を進め現在に至っています。工場の外観は日本酒の酒蔵のイメージとはかけ離れた、まるでヨーロッパの古い街並みを髣髴させる優雅な佇まいです。ところが、中に入ると今ではほとんど見かけることのない鋳物でできた羽釜や、昔ながら木桶が据えられるなど、創業以来の伝統的な製法である生酛造りにとことんこだわっていることが見て取れます。

一方で昔ながらの酒造りに固執するだけでなく、独自で最新の技術を開発する新規性も持ち合わせています。原料の米は表面の糠を削り落とすことで、雑味のないすっきりとした味に仕上がります。とはいえ、単に削れば良いというものではありません。現在の主流は米を真ん丸に削っていくのですが、米自体が球体ではないのですから、これでは削りすぎる部分と削り残しの部分ができてしまいます。

そこで大七酒造さんではその難問を解決するため、独自に超扁平精米技術を開発。米のどの部分でも糠を十分に除去できる理想的な精米状態を実現し、お酒の味と風味を飛躍的に高めることに成功しました。

◆蒸米、麹、水を仕込む山卸作業は生酛造りの重要な部分です。決して機械に任せることなく、人手をかけてじっくりと行います。

◆仕込み蔵には今ではほとんど見られなくなった大きな木桶が5基並んでいます。実に壮観な眺めです。中には大正12年と記されたものも。ここでも人手と時間を贅沢にかけ、特別に吟味されたお酒が醸されます。

 太田社長は「生産能力を大きくしたくて新工場を立ち上げたのではありません。品質を損なうことなく低温で熟成・貯蔵できるスペース(セラー)を確保したかったのです」と言います。それは在庫を抱えることを意味しますから、経営的にはマイナスではあるのですが、特別に吟味して醸した純米酒や吟醸、大吟醸は数年寝かせることで熟成が進み、旨みが増すのだそうです。

近頃琥珀色に変化した古酒も見かけるようにはなりました。それでも日本酒は造りたて、搾りたてが一番うまいと思っていた私には、これはある種の驚きでした。しっかりとした造りだからこそ、時間の経過がお酒をおいしくしてくれるのであって、生半可な造りではそうはいかないとのこと。生酛造りとは、正にそうした骨太な製法なのだと実感したところです。

さらに驚かされたのは、日本酒の熟成方法でした。それはワインなどと同様にガラスびんに充填した後、きちんと管理された冷暗所(セラー)で保管します。タンクに入れたままでは上部の空間に溜まった空気が悪さをし、思ったように熟成が進まないのだそうです。これは我々ガラスびんメーカーの身びいきなどではなく、ガラスびんの容器としての優秀性を証明する例と言えるのではないでしょうか。

良質な日本酒とガラスびんは、切っても切れない関係です。改めてガラスびんの価値を認識させてくれた、うれしい一日となりました。

◆太田社長を交え、本日の参加者一同で記念撮影です。背景には古式ゆかしい酒造りの様子を描いたステンドグラスが。地元在住の作家の作品だそうです。

◆思いがけず特別室にお招きにあずかり、お待ちかねの試飲会が始まりました。もちろん太田社長直々の解説付きです。

◆この試飲用グラスは、世界的なソムリエの田崎伸也さん監修によるものです。一つひとつ少しずつデザインが異なるのですが、日本酒の味、香り、色味の微妙な違いを感じ取る上で、意味のある形状なのだそうです。

◆本日はこの四銘柄を堪能しました。いずれも大七酒造を代表する逸品ばかりです。上質なお酒と太田社長のトークに酔いしれた、素晴らしいひと時となりました。

代表取締役社長
七島 徹

2019.06.24

柏洋通信VOL96

国際画像機器展2019に行ってきました。

◆今年はディープランニングの特別コーナーも設けられるなど、随分と身近な存在になってきました。

 今年も6月13日、みなとみらいにあるパシフィコ横浜で開催された、国際画像機器展2019に行ってきました。この展示会は毎年6月と11月に開催されていますが、年に1回では技術の進歩に追い付けず、最新の機器をタイムリーに紹介するという展示会本来の目的を果たせないことから、年2回の開催にこだわっているのだそうです。

当社の工場でも、製造現場に設置されているカメラの数は年々増える一方です。製品の検査用ばかりでなく、ラインの自動化が進むのに比例し、ラインの稼働状況やトラブルの確認などに、幅広く用いられるようになりました。特にここ数年で国内でも製品の外観検査や異物検査、寸法検査にAIを組み込んだマシンビジョンが急速に利用されるようになり、それにつれて展示会の様子も大きく変化してきたと感じています。

今年はディープラーニングの関連製品を集めた特別コーナーも設けられ、従来からの主役である各種カメラや光源類が脇へ追いやられているとの印象すら受けました。出展している企業の担当者でさえ、「画像機器展とはいえ、メインは今やAIやディープラーニングだね」と苦笑する有り様です。

◆ディープラーニングへの関心は益々高く、導入に向けたセミナーは満席の盛況ぶりです。

 マシンビジョンの世界では、AIやディープラーニングの進歩とは別に、生産工程の自動化のニーズの中で、従来型のカメラを使った外観検査や異物検査、寸法検査が、当社も含め当たり前のように行われてきました。とはいえ、光を透過するガラスや光を反射する一部の金属など、カメラの解像度や光源に工夫をこらしても、正しく認識することが困難な対象物は意外に多いものです。最終的には目視検査に頼らざるを得ないのが現状で、そうした対象物の画像検査を自動化するのに効果を発揮するのが、ディープラーニングとAIの組み合わせです。

今回は昨年同様、こうしたシステムを商品化している企業の代表の方から、「AIを外観検査や異物検査に用いるコツ」と題したセミナーを受講し、最新の事情に触れてきました。企業ごとに画像検査の対象物や検査現場の環境が異なり、マシンビジョンの課題も様々なことから、従来はシステムの設計からデータ収集、データの学習、学習データの評価、合否判定システムの作成、そしてそれらを照明、カメラを含む検査システムへ組み込むところまで、フルオーダーメイドが当り前でした。

ところが近年ディープラーニングによる画像生成や画像合成技術が格段に上がったことで、数万点も必要とされていた不良サンプルの画像が、数百点レベルまで劇的に減少させることが可能になったとのこと。

こうした加速度的な進歩もあって、今年はAIを組み込んだ外観検査のパッケージソフトが数多く展示され、導入に向けたハードルは格段に低くなっているようです。

 AIを導入したからといって、「自分で考えてなんでもうまくやってくれる」ことなどないことは承知しています。しかし、ことマシンビジョンの世界では、ディープラーニングは従来のマシンビジョンが苦手としていた課題について、的確な解決手段を提供できることが改めて理解できました。

我がガラスびん業界でも、既に大手では導入に向け動き出しているようです。当社も業界の流れに遅れをとらないよう、情報収集を怠らず、しっかりと準備をしていきたいと思います。

代表取締役社長
七島 徹

2019.06.21

柏洋通信VOL95

ISOの更新審査が終了しました。

 6月12日から14日までの日程で、当社のISO14001:2015の更新審査が行われました。審査は「マネジメントシステム全体としての継続的な適合性及び有効性、並びに認証の範囲に対する適正性を審査すること」を目的に、本社と二本松工場で同時並行して進められました。

まず初日は朝一番に、私が審査委員からインタビューを受けることから始まりました。同様のインタビューは過去に何回も受けてはいるものの、それでも毎回緊張するものです。経営トップとして当社の現状に対してどのように感じ、どのような問題を課題として捉えているかなどなど、熱くなって語っているうちに、持ち時間の1時間はとうに過ぎていました。

その後は各部門の責任者がそれぞれの活動実績を示しながら審査委員の方々とディスカッションを進め、改善すべき点や今後取り組むべき課題などを確認していきます。結果としてマネジメントシステム全体に影響を及ぼすような、決定的な逸脱行為は認められず、無事審査は終了しました。

◆審査最終日、審査員より担当者へ審査結果の講評が行われました。改善指摘事項については真摯に受け止め、明日からの活動に活かしていきます。

 幸いなことに大きな改善指摘事項はなかったものの、審査終了後に受け取った報告書を見ると、各部門で概ね同様の問題点が指摘されています。この点については、私も当社のウイークポイントとして常々感じているところです。

原則として各部門の活動は、PDCAに基づいて進めているのですが、計画と実績を比較することで差異や異常を認識できてはいても、到達すべき最終的なゴールが曖昧なため、突っ込んだ分析が行われず、評価が中途半端のままで終わってしまうことが多いのです。

結果として問題の本質を見い出せず、対処療法に終始することになりがちです。これでは本来向かうべき改善の方向性を、見誤ることになりかねません。こうした状況を放置していれば、PDCAを回し続けながら、さらに高いレベルの改善を継続していくという、ISOの本質とはかけ離れたものになるのではと危惧しています。

今回指摘を受けた改善点を真摯に受け止め、次回の更新審査に向けさらに充実した活動になるよう、社員一丸となって取り組んで行きます。

代表取締役社長
七島 徹

2019.05.27

柏洋通信VOL94

ヘルスフードエキスポ2019に行ってきました。

◆国際食品素材/添加物展・会議は今年で24回、ヘルスフードエキスポは今年で17回を迎えました。

 5月22日から24日の日程で開催された、「ヘルスフードエキスポ2019」に行ってきました。「国際食品添加物展・会議」と同時開催されており、健康食品や機能性食品に関係する多くの企業が出展し、製品開発を手掛ける担当者が数多く集います。私のような容器メーカー、特にガラスびんメーカーの人間には、直接ビジネスに繋がることは少ない場であるとは思いますが、今回は「食の地域ブランド創造ゾーン」の出展もあったため、足を運んだ次第です。尚、今回は東京ビッグサイトの青海展示棟ホールA・Bで行われました。ここはゆりかもめの東京ビッグサイト駅(3月に国際展示場正門駅から改称)のお隣、青海駅のすぐ横に設けられた巨大な倉庫のような建物です。来年は東京オリンピック2020が開催される影響で、長期間使用できなくなる東京ビッグサイトを補完するために建てられたのでしょうか。東京ビッグサイトとは、無料シャトルバスで行き来することができます。

◆山本万理先生は「食の地域ブランド創出に向けた食品素材と機能性表示について」のタイトルで、基調講演を行いました。山本先生は地方自治体が地場の食品に付加価値を与えるため活動を支援されており、こうした「自治体版機能性表示制度」の取り組みは、アジア各国からも注目されているそうです。

 さて、今回私のお目当ては、「食の地域ブランド創生セッション・産学官連携セッション」と題したセミナーを受講することでした。地方自治体が地場の食品の販売促進に向け、健康面にフォーカスした活動を行っていることは見聞きしていましたが、最新の取り組みについて知りたいと思っていたからです。まず冒頭は官を代表して、農研機構 食料ビジネス推進センター・センター長の山本万理先生による基調講演です。山本先生は食品素材と機能性表示について長年研究されてきた方で、2015年に設けられた機能性表示食品制度の実現にも尽力されました。また先生はテレビ番組「世界一受けたい授業」で、緑茶の効能を科学的かつ分かりやすく紹介するなど、マスコミの世界でも広くご活躍されています。

◆2013年に全国に先駆けてスタートした「ヘルシーDo」。認定商品は健康食品からヨーグルトや豆腐、お菓子に至るまで、既に90品種を超えました。「ヒトを対象とした機能性に関する試験」をバックアップするため、江別市の北海道情報大学に研究センターを設置し、低コストでデータを収集・分析できる体制もできました。こうした地道な活動が、「ヘルシーDo」の普及を後押ししています。現在では大手スーパーマーケットが関心を寄せるなど、「ヘルシーDo」はビジネス面でも大いに期待されています。

 続いて北海道が全国で先駆けて進めてきた、「ヘルシーDo」の活動が報告されました。北海道が食の宝庫であることに、異論を挟む人はいないでしょう。豊かな農産物、畜産物、海産物に恵まれているが故に、それらは一次産品のまま出荷されることが多く、どのように付加価値を付けるのかが悩みの種でした。例えば三重県伊勢名物の赤福餅や、福岡県博多名物の辛子明太子。赤福餅の小豆は十勝産を使用していますし、スケソウダラの魚卵である明太子は、もちろん北海道産です。二つの名物自体は北海道とは縁もゆかりもないものの、使用している北海道産の原料が、味や品質をアピールする強力なブランドになっています。そうした北海道ブランドを活かしつつ、「おいしい・安心・健康」に着目して生まれたのが、北海道食品機能表示制度、その名も「ヘルシーDo」なのです。この制度は北海道内で製造された商品を対象に、「ヒトを被験者として機能性に関する試験が行われていること(一定水準の科学的な根拠があること)」など、一定の基準を満たした商品に、北海道庁が独自に健康に配慮した商品として認定するというものです。その証に「ヘルシーDo」のロゴマークを、商品のパッケージに表示することがきるのです。既に研究で明らかになった機能性成分を活用して認定を受けられることから、自社で研究する手間や時間を省くことができ、道内の企業が参入しやすいことが特徴です。そもそも機能性表示食品制度は届け出制のため、専門機関の審査が必要な特定保健用食品(トクホ)より簡便に健康効果を表示しやすいと言われています。それでも、企業側が自社の責任で科学的根拠に基づいた機能性を表示することになるため、そうした研究論文や文献を集めたり、独自でヒトを対象とした研究データを作成することは、中小企業にとって決して低いハードルとは言えないのが実情です。「ヘルシーDo」はそうした問題を解決すべく、北海道庁が創設した健康志向の食品ブランドだと言えるでしょう。

◆県を越えた四国全域の食の振興に向け、一般財団法人四国産業・技術振興センターが2011年より活動を開始。「ヘルシーDo」をベンチマークに、2017年から「ヘルシー・フォー」としての認定制度をスタートさせ、現在4品種が認定を受けています。因みに「ヘルシー・フォー」の「フォー」はズバリ四国を意味します。また「・」には掛け合わせるとの意味があることから、「ヘルシー×フォー=健康×四国」、「四国全体を健康に、四国の総力で社会を健康に!」という意味が込められているそうです。

 「ヘルシーDo」は特定保健用食品や栄養機能食品とは異なり、直接効能効果を表示することはできません。また、必ずしも機能性表示食品の要件を満たしていないことから、消費者の混乱を避ける上でも監督官庁である消費者庁との交渉は、難航を極めたとも言います。最終的には官公庁との連絡を密にし、何らかのトラブルが発生した場合には、北海道庁が前面に出て解決に当ることで了承を得たとのことです。北海道が先行して進めてきた、いわば「自治体版機能性表示制度」は、今や全国的な広がりを見せるまでになりました。当日「ヘルシーDo」の次に発表が行われた「ヘルシー・フォー」の取り組みは、正に「ヘルシーDo」をお手本にスタートした、四国四県にまたがる活動です。私はこうした地方発の活動と容器としてのガラスびんは、非常に親和性が高いと考えています。これからも「自治体版機能性表示制度」の取り組みに注目していきます。

代表取締役社長
七島 徹

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