柏洋通信

柏洋通信

2022.03.18

柏洋通信VOL130

二日連続で展示会に行ってきました。

 オミクロン株の猛威が衰えることなく、まん延防止等重点措置も延長される中、柏洋通信もすっかりご無沙汰してしまいました。3月に入ってようやく東京もピークアウトの兆しを見せ始め、3月10日、11日両日、久しぶりに大型展示会を見学してきました。この時期は例年幕張メッセや東京ビッグサイトで大型展示会が目白押しですが、今年は長引くコロナ禍で様相が大きく変わりました。規模を縮小しつつも会場で行うリアルな展示会と、ネット上で行うバーチャル展示会を、同時に開催するハイブリット形式がすっかり定番になりました。10日は幕張メッセで開催されたフーデックス、翌日の11日には東京ビッグサイトで開催された国際ロボット展を、私はともにリアルで体験してきました。

 フーデックスはこの柏洋通信でも何度か紹介してきましたが、2020年はコロナ禍で止む無く休止に追い込まれました。昨年は何とか開催に漕ぎつけたものの、コロナ以前の2019年に比べると、参加する国や地域、そして出展社数は3割以上減少。1万人を超えていた海外からの来場者も、数えるほどになってしまいました。感染症の世界的な大流行という想定外の事象とはいえ、年ごとにスケールアップしてきた様を見てきたひとりとして、残念でなりません。特に「ふくしま、プライド」を掲げ、我らが福島県の良質な食を積極的に紹介してきたブースが出展を断念したことは、寂しい限りでした。さて今年はどうかと言えば、2021年に比べてさらにスケールダウンしていました。この状況下でも41か国・地域からの出展があったことは評価するものの、国内の出展者はさらに減少し、「ふくしま、プライド」もありません。それでも食の多様化を推進する「フローズンフーズ」や、SDGSの観点や未来の食糧問題の解決策として注目される「代替肉」、「フードテック」などをテーマに掲げ、食の最前線に触れる機会を提供できた意義は大きいと思います。来場者こそ3万5000人を下回ったようですが、食により敏感な人たちが集い、濃密な機会を共有する場になったともいえるでしょう。会場では当社の製品をお使いのお客様と、新たな出会いもありました。

 2022国際ロボット展では、4日間の会期で6万人以上が会場を訪れたそうです。会場のスケールといい、来場者の多さといい、このコロナ禍が続く中での盛況ぶりにまず驚かされました。会場には自動車を難なく持ち上げる超大型の産業ロボットから、微細な部品を器用により分ける超小型の協働型ロボットまで目白押し。介護や接客、さらには災害に対応する人に優しいロボットの展示も多く、ことさら驚くほどのことはなくなりました。それだけロボットが工場や店舗など、私たちの日常生活に浸透してきた証拠でしょう。そんな中で今回私の目に留まったのは、パレタイジングロボットです。当社でも既に2台が稼働し、日夜カートンをパレットに積み上げていますが、このロボットははるかに小型のくせに、25キロまで対応できます。パレタイジングロボットといえば、従来は身の丈3メートルを超える巨大な産業用ロボットが主流でした。安全のために人が立ち入らないよう周囲に柵を設けなければならず、広いスペースを確保する必要がありました。今回デモ運転していたのは協働型ロボットですから、安全のための柵は必要なく、もし仮に人に触れても瞬時に停止するから安心です。パレタイジングロボットの周囲はフォークリフトが走り回り、人も歩行するために安全に配慮した十分なスペースを確保したいところですが、中々そうした状況を許さない現実があります。これからこうしたパワーのある協働型ロボットは、当社のようなスペースに余裕のない中小企業にとって、ますます大きな戦力になってくれるはずです。

 まもなく全国的にまん延防止等重点措置が解除されることになりますが、コロナの収束は依然として見通せず、原燃材料の高騰や、ウクライナへのロシアの侵攻も相まって、世界的に景気の動向が読み難い不安定な状況が続いています。それでもこの間、当社は3月5日から9日の日程で、27回目の色替えを実施しました。また展示会では、新たなビジネスを生み出そうとする熱気にも触れることができました。まだまだ先の読めない日々が続きますが、春の訪れとともに、確実にビジネスの前進する足音を聞くことができた二日間でした。

 コロナ禍の中、出展者と来場者の数は減っているものの、食のトレンドに敏感な人たちが集いました。

 香川県高松市のアットハンド株式会社様。素材そのものを醗酵させる、全く新しい「醗酵ピューレ」を商品化されています。(左)

 愛媛県西予市のえひめ活き生きファーマーズ株式会社様。柚子、ほうれん草、梅、人参などなど、フレッシュな素材を無添加、無着色でジャムに仕上げています。(右)

 秋田県秋田市の株式会社秋田まるごと加工様。秋田県は知る人ぞ知る全国でふぐの水揚げ量上位県。地元産のふぐをていねいに加工し、びん詰で提供されています。

 先行き不透明な時期ではありますが、次を見据えロボットへの関心は留まるところを知りません。

 協働型ロボットは、今や中小企業の生産性向上になくてはならない存在です。

 卓球ロボットもすっかりお馴染みなりました。様々なカメラやセンサーとAIを組み合わせることで、人間と真剣勝負ができる日もそう遠いことではないでしょう。(左)

 福島県は実はロボット先進県でもあるのです。その中心となるのが相馬市に整備された「福島ロボットテストフィールド」です。そこに立地する研究棟には全国から約20のベンチャーが集結し、最先端のロボット開発が行われています。(右)

代表取締役社長
七島 徹

2022.01.27

柏洋通信VOL129

スマート工場EXPOに行ってきました。

 ようやくコロナ第5派が収束に向かい、10月以降平穏な日々が戻ってきたと感じたのも束の間、南アフリカに端を発し、一足早く欧米で猛威を奮い始めたオミクロン株は、日本でも年明けから瞬く間に感染が急拡大しました。この文書を書いている時点では、コロナ第6派の真っただ中にあり、1月末に予定していた関西のお客様訪問も延期せざるを得ない事態に陥りました。

 今回のスマート工場EXPOは、東京ビッグサイトで1月19日から21日の日程で開催されました。私は東京に「まん延防止等重点措置」が出される直前の20日に行ってきましたが、デルタ株とは異なりオミクロン株は重症化するリスクが少ないと報道されているからか、人出は思いのほか多かったと感じました。逆の見方をすれば、今回の展示の主な内容が、DX(デジタルトランスフォーメーション)、カーボンニュートラル、IOT、AI、ロボットなど、日本の産業界にとって切実なテーマであることも関係しているのかもしれません。アフターコロナを見据え、欧米に比べ大きく立ち遅れた日本の経済を、反転させるためのヒントがここにあると言っても過言ではありません。

 私は今回、特にカーボンニュートラルに先進的に取り組んでいる企業にフォーカスし、講演会も受講しました。既に我が国も2050年にCo2排出ゼロを宣言しており、カーボンニュートラルは中小企業の当社と言えども他人事ではありません。今までのように当たり前に化石燃料を燃やし、Co2を排出することなどできない時代が間もなくやって来るのです。ガラスびんのようなエネルギー集約型の産業では、今から取り組んでおかなければ事業の継続すら危ぶまれる事態に陥りかねません。そもそもカーボンニュートラルとは、地球の温暖化を防ぐため、悪玉のCo2の排出される量と吸収される量をイコールにして、これ以上大気中のCo2を増やさないことです。そのためには、省エネを徹底した上で化石燃料から再生可能エネルギーや、Co2を排出しないクリーンエネルギーに転換します。それでもCo2を出してしまったら、回収して貯蔵したり、リサイクルして空気中に放出しないようにします。既に燃焼の過程で発生したCo2を回収して水素と結合させ、メタンガスとして新たなエネルギー源に変換することで、持続可能なシステムを実用化した企業も現れています。省エネ技術では世界に冠たる日本ですから、こうした先端技術と組み合わせれば、新たな産業として世界をリードすることも夢ではないと感じたところです。とは言え、現在究極のクリーンエネルギーとして注目される水素やアンモニアも、インフラが整備されなければ日常的に使用することはかないません。現在カーボンニュートラルの実現には、様々な方式が研究されていますが、今後急速に技術が進む中で、どれが主流になるのかが決まるまでには、もうしばらく時間が必要だとも感じました。

 今回も東京ビッグサイトにIOT、AI、FAなど、製造現場の生産性を改善する先進の技術が集結しました。そんな中で今回私が目を付けたのは、針が数字を示すアナログメーターをカメラで読み取り、そのデータをデジタル化してクラウド上で管理するというもの。当社も含め多くの中小企業の現場では、今もアナログメーターが現役で活躍しています。現在は人がわざわざ現場に出向いてメーターを目視で確認し、改めてタブレットやパソコンに数値を入力する二度手間、三度手間になっていました。もちろん誤入力する危険性もゼロではありません。最先端の技術が導入できれば越したことはありませんが、中小企業には案外このような、現有設備をそのまま生かせるIOTがうれしいものです。

 コロナ第6派の真っただ中、入場するには検温、消毒、マスク着用は必須です。さらに今回は受付も進化を遂げ、コンビニのセルフレジと同様のセルフ受付になっていました。展示会の受付と言えば、従来は窓口ごとに人が配置され、人と人との接触が余儀なくされるばかりでなく、ソーシャルディスタンスとはほど遠い密状態が普通でした。それが今回は受付業務が無人化されていますから、省人化ばかりでなくコロナ感染防止対策としても優れものです。招待状と名刺1枚を機械に通せば、瞬く間にネームプレートが出来上がりました。

代表取締役社長
七島 徹

2021.12.03

柏洋通信VOL128

産業交流展2021に行ってきました。

 11月26日、実に久しぶりに東京ビッグサイトを訪れ、恒例の産業交流展を見てきました。コロナ禍にあっても大規模な展示会は行われていました。それでも第5波が猛威を奮うなか、足が遠のいていたことも事実です。展示会は最新の技術やノウハウに触れることのできる貴重な場であることは、十二分に認識しているつもりなのですが、その間3密の回避を徹底するため、オンラインでの開催に特化した展示会も現れました。講演会やセミナーなら、ユーチューブで時間に縛られずに視聴することは、もはや当たり前になりました。ズームやティームを使えば一対一の商談はもちろんのこと、ある程度の規模のセミナーなら、講師と視聴者が双方向で質疑応答することも可能です。コロナ禍が続くなかで、我々は随分と不自由な生活を強いられてきました。しかし今まで当たり前のように時間をかけて移動し、相対で行ってきたビジネスが、オンラインでも可能であることを経験し、距離と時間に対する考え方が大きく変わってきたことを実感しているところです。こうした状況を背景に、今回の産業交流展は、オンラインとリアルのハイブリッド展示会として開催されました。

◆コロナ第5波もようやく収束に向かい、久しぶりに東京ビッグサイトに足を運びました。こうした場所が以前のようにビジネスパーソンでごった返すには、もうしばらく時間がかかりそうです。

◆オンラインとリアルのハイブリッド開催ということもあってか、最終日ということを差し引いても、人出はコロナ前に比べて少ないと感じました。







◆東京都をはじめ主催者の各種団体は、中小企業に向けた様々なサポートを行っています。

 さて、産業交流展は東京都を中心に、中小企業を支援する各種団体が主催するイベントです。首都圏の元気な中小企業が一堂に会し、培ってきた技術やノウハウを駆使して生み出した商品を、広く市場に問う場として定着しています。直接ビジネスに結びつく商談ばかりでなく、出展者や来訪者との偶然、必然の出会いから、新たな商品の萌芽が生まれることも期待されます。中小企業の中には、特定の分野においては大手企業に引けを取らない技術を持っていても、関連する技術の広がりがない、デザインへの関心やノウハウに乏しく見せ方が分からない、そして何より肝心のお金がない。こうした三重苦を抱えている企業が多いものです。そのため、自社のブランドを持つまでに至らず、消費者と直接つながることのできない、いわゆる下請け仕事からの脱却が難しいのです。当社もその典型的な例でしょうか。東京都をはじめ主催者に名を連ねる各種団体は、そうした中小企業の悩みに寄り添い、試作品開発のサポートや関連する技術を有する企業同士のマッチング、さらには商品の魅力度を高めるために企業とデザイナーの橋渡しを行うなど、中小企業が自社のブランドを開発し、市場に投入するための様々な支援を行っています。改めて、当社にとっても利用度は高いと感じました。

◆次世代ロボットゾーンは注目のブースです。米国Boston Dynamics社の4脚歩行ロボットの分解展示が話題を呼びました。もちろん撮影はNGですが、このデモンストレーション映像は、警備の方に特別に許可をいただき撮影しました。

 今回多くの出展企業のなかで特に私が注目したのは、サポートが既に終了して久しい古いパソコンを、ウインドウズ10に置き換えることを商品化している企業でした。中小企業では懐かしのPC-98やウインドウズ7、XPで制御しているロボットや設備が、まだまだ現役で数多く動いています。そうしたロートルの働き者も、何らかのアクシデントでパソコンがダウンしてしまったら、既にサポートが終了してしまっているのでもはやお手上げです。当社もその例に漏れず、そうした時限爆弾を抱えた設備や機器が、現在も戦力として現場を支えているのです。そのため、ネットで中古パソコンを血眼なって探している中小企業は少なくありません。こうした悩みは中小企業ならではのもの。最新の設備をそろえている大企業では、経験することのない苦労でしょう。こうした商品開発は、やはり同じ中小企業として、中小企業の切実なニーズを肌感覚で理解しているからこそできることです。久しぶりに東京ビッグサイトを訪れて、数多くの仲間たちとの出会いから、元気と勇気をもらった一日になりました。

代表取締役社長
七島 徹

2021.09.22

柏洋通信VOL127

第61期キックオフミーティングが始まりました。

 8月1日をもって当社の第61期がスタートし、早一月半が過ぎました。その間9月上旬に行った26回目の色替え(透明⇒茶)も無事終了し、現在特に大きな問題もなく順調に生産を続けています。ここにきてコロナの感染拡大も、第5波が峠を越しつつあるようで、行動制限の緩和が前向きに議論され始めています。これから若い人たちのワクチン接種が進むにつれ、経済も徐々にではありますが、コロナ禍以前の状態に戻ってくることが期待されます。

 さて、9月14日より当社の第61期キックオフミーティングが始まりました。今回も昨年同様コロナ禍の中での開催となります。本来であれば全ての従業員が一堂に会し、第60期の決算内容と第61期の利益計画を全員で確認し合う場になるはずでした。しかしながら、現在の状況ではまだまだそれらを許す環境にはなく、やむなく昨年と同様に職場や勤務状況に応じ、16回に分けての分散開催とならざるを得ませんでした。

◆今年も東京本社と二本松工場をzoomで結び、リモートで出席しました。

 当社の第60期は、それに先立つ5,6,7月の売上が、コロナ禍の影響もあって前年を大きく下回ったことから、不安の中でのスタートとなりました。それでも巣ごもり需要やネット通販の伸びを取り込むことで、食品・調味料向けの製品が伸長し、売上と利益は計画を若干上回る数字を確保することができました。生産面では2021年2月に発生した大規模地震の影響で、一時的に生産を止めざるを得ないアクシデントに見舞われたものの、通算24回を数えた色替えの経験を活かし、計画を上回る生産高を確保できたことは幸いでした。今期は一転してアフターコロナ、ウイズコロナと呼ばれる新たな状況の下、消費のトレンドが大きく変容することが予想されます。営業面ではこのような動きをいち早く捕らえ、巣ごもり需要に代わる市場のニーズに対応しなければなりません。また生産面では当たり前の話ですが、前期の結果に満足することなく、尚一段高い生産性と品質を追求しなければなりません。いずれにせよ、今期も片時も気の休まる時のない、緊張感を強いられる一年になることは間違いないようです。

代表取締役社長
七島 徹

2021.08.23

柏洋通信VOL126

定年退職者慰労会を開催しました。

◆デルタ株による感染拡大を防ぐため、出席者の人数を絞り込んで開催しました。

 8月19日、全国的にコロナの感染拡大第5波が猛威を奮う中、二本松工場で定年退職者の慰労会を開催しました。例年であればホテルの宴会場で、定年を迎えられた方々を囲む会を盛大に行うところですが、この状況の下ではそのようなことを言っていられません。福島県も現在一部の地域にまん延防止重点措置法が発令され、お盆の帰省をはじめ、人々の集まる様々なイベントが自粛に追い込まれています。幸いなことに、工場の立地する二本松市は対象地域外ではあるのですが、今回はやむなく工場の会議室を会場に、出席者も絞り込み、飲食を伴わない形でセレモニーのみを行うことにしました。

 人生ままならないことが多いのは、64年間生きてきた私自身がよく理解しているつもりではありますが、ことコロナに関しては、全く想定外の出来事であるのはもちろんのこと、発生から1年半以上が経過しているにも拘らず、最終的にどのような形で終焉するのか、未だに想像すらできないことに驚くばかりです。本来であれば定年を迎えられた方々に、会社への多大なる貢献に対して感謝の意を表するとともに、飲食をともにしながら、これまで共に培ってきた様々な思い出に話を咲かせる、有意義かつ貴重な時間になるはずであったこの会が、このような形にならざるを得ないことに、残念でならない思いでいっぱいです。そして改めてコロナに対する怒りがこみ上げてくるばかりか、この間打つ手打つ手が全て後手に回っている政府の対応にも、憤りを感じざるを得ません。

◆私も東京の本社からリモートで出席しました。

 「人生100年時代」と言われるようになってもう久しいですが、社会人となり定年を迎えるまでを人生の第一のステージと呼ぶならば、私は以前から人生の幸せとは、実は第一のステージ以上に定年以降の第二、第三のステージが充実してなんぼのものと考えています。そこで定年を迎えられた方々を囲む会も、しばらく前から「定年退職者慰労会」ではなく、むしろ「セカンドキャリア(第二のステージ)のスタートをお祝いする会」とするべきではと考え、社内でもそのように話してきました。同時に定年後も引き続き当社で第二のステージを迎えられる方々が増えている現在、経営者としての私に、充実したステージを提供できるかが問われているとも感じています。

 私は定年を迎えられた方々への挨拶の結びで、第一のステージを無地に終えられたことを労う意味で、必ず「ハッピー・リタイア」という言葉をお贈りしています。今回も39年と7ヵ月に渡って勤め上げられた鈴木靖さんに、心を込めてこの言葉をお贈りしました。

代表取締役社長
七島 徹

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