柏洋通信 最新記事

  • 柏洋通信VOL119
    21、22回目の色替えを実施しました。

     10月7日から11日の日程で、21回目の色替え(透明⇒茶)を実施しています。基本的には前回までの方法を踏襲しており、原料バッチの組成とその投入回数や、溶解炉の温度管理にも変更点はありません。但し今回は色替え期間を中4日から5日に延長しました。生産性の向上を意図してのトライアルでしたが、これが一定以上の効果を生んだと考えています。ガラス生地の状態が早期に安定したことから、かつてなく気泡の発生が抑えられ、生産再開後の初日から従来を上回る歩留を確保することができました。

     11月27日から30日の日程で、22回目の色替え(茶⇒透明)を実施しました。今回も概ね前回の方法を踏襲し、中4日の日程も、バッチの組成とその投入回数にも変化はありません。今回は前回20回目の色替え(茶⇒透明)が非常に良い結果を得たことから、前回の条件や進行方法を、可能な限り再現することを目指しました。しかしながら、結果として前回に比べ色替えの進行に半日程度の遅れが見られ、生産再開後も気泡が減少するまでにある程度時間を要するなど、安定化するまでの遅れが顕著となりました。その後前回との相違点を検証したところ、色替え期間中の引揚げ量が前回より若干少なかったことが判明しました。引揚げ量の差がそのまま色替えの遅れの根本的な原因となるのかは、さらに踏み込んだ議論を待たなければなりませんが、色替え期間中に計画と実際の進行の差異をいち早く感知し、修正を加えられるようにすることが、新たな課題として浮かび上がってきました。ガラスびんの製造工程において、全く同じ条件を再現することは事実上不可能であることから、今回の色替えは次のステップに進む上での貴重な機会になったと考えています。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL118
    国際画像機器展2020に行ってきました。

    ◆3密回避を徹底するため、従来に比べはるかに広い会場を確保しています。

     12月2日から4日の日程で、横浜パシフィコを会場に画像機器展2020が開催されました。毎年夏と冬の2回、最新のカメラやセンサーを集めた展示会が行われていましたが、6月に予定されていた画像センシング展はコロナ禍の中で、止む無く中止に追い込まれました。画像機器の進歩のスピードは、日進月歩どころではないことは皆さんもご承知の通り。主催者側では年1回の開催では最新の技術をフォローしきれないと、年2回の開催にこだわってきたのですが、コロナの感染拡大ではそうも言っていられないのが現実です。それでも9月以降、リモート開催も含め3密回避を徹底しつつ徐々に大型展示会が再開されてきたことは、柏洋通信でもレポートした通りです。今回の展示会でも主催者側の配慮には、並々ならぬものがありました。受付での3密を回避するために事前登録が必須です。会場も通常の展示会と比べても出展者の数の割にはかなり広々ととられており、ブースとブースの間の通路は例年の2倍以上のスペースが確保されていました。また入口での検温はもちろんですが、画像機器展だけに展示もされている最新の赤外線カメラを設置されているほどです。

     さて、今やカメラやセンサーの認識能力は、AI技術と相まって飛躍的に進歩しています。私たちが身近に感じる最先端の例が、車の自動運転ではないでしょうか。まもなく高速道路などの一定の条件下で全ての操作をシステムに任せることのできる、すなわちハンドルから手を放して走行できるレベル3の実用化が目前に迫っています。こうした技術はむろん車の世界だけでなく、多くの産業分野で活用でき、ガラスびんの検査工程にも導入できることは改めて言うまでもありません。そもそもガラスという素材は光を透過したり反射したりとカメラ泣かせの素材です。ガラスびん業界ではかなり以前から、カメラで欠点を検出する画像検査機が導入されてきました。ガラス表面上の微小な欠点も、光源を工夫しカメラの感度を上げればかなり排除できるようにはなったものの、同時に大量の良品も誤認識して排除してしまうジレンマが付きまといます。結果として、人間の目による検査も併用しなければならないのが現状です。人間の目は確かに対象の微妙な差異を認識し、排除すべきか否かを瞬時に判断する優れた能力を有しています。しかしながら、それでも過労や慣れに伴う判断のブレや、能力に個人差があることも紛れもない事実で、目視検査も万能では有り得ません。ましてやこの人手不足の現状を鑑みれば、あらゆる産業で検査の無人化は喫緊の課題なのです。

    ◆AIを駆使して完全自動化、無人化を実現する検査システムのセミナーを受講しました。

     画像機器展では機器やソフトの展示やデモンストレーションばかりでなく、原理や操作方法も含めたプレゼンテーションを、別会場でセミナー形式で行っています。今回はその中で、生産工程向けにAIを活用した画像検査システムを提供している企業のセミナーを受講しました。元々ガラスや金属、木材など、カメラで認識するには難度の高い素材を中心に、自動検査システムの開発に取り組んできた企業です。特に木材は自然の素材ですから対象物によって木目は千差万別。木目の良し悪しを判断することは極めて感覚的な作業として、熟練した職人の目に頼らざるを得ませんでした。それをAIを駆使することで、人の目を介さず自動で選別できるようになったそうです。さらには従来AIに学習させるには膨大な数のサンプル画像を必要とし、これがAI導入を妨げる大きな壁となっていました。それを従来に比べ大幅に少ない数百枚程度で可能にしたことで、AIは一気に身近なものになりました。既にこのシステムは某ガラスびんメーカーに納入済みで、検査ラインで実際に稼働をしているそうです。車の自動運転もそうですが、AIの歩みは我々が考えている以上に加速度的に進んでいるというのが実感です。画像機器展と言いつつAIの話題ばかりで恐縮ですが、改めて人の目に頼ることのない完全自動検査システムの実用化は近いと感じたところです。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL117
    第60期利益計画説明会を実施しました。

     第59期は新型コロナウイルスの影響をもろに受け、大変厳しい結果で終わりました。当社は7月決算ですから、2月から始まる下期はほぼコロナの影響下にあったと言わざるを得ません。とりわけ緊急事態宣言が発出された4月以降の売上の落ち込みは、目を覆いたくなるほどの惨状でした。その後政府の経済振興策の効果もあって、人の移動が増えるに従い、当社の売上も徐々に回復傾向にはありますが、依然としてコロナ禍の収束が見通せない中、警戒を緩めるわけにはいきません。当社の第60期は、こうした張りつめた緊張感の中でのスタートとなりました。

    ◆3密を回避するため、今年は従業員が一堂に会す「キックオフミーティング」の開催を断念。替わりに少人数とリモート会議を組み合わせた説明会を実施しました。

     さて、当社では毎年新たな期のスタートに当たり、「キックオフミーティング」と称して全従業員が可能な限り一同に会し、社長の私や幹部社員が決算の説明や利益計画を発表する場を設けてきました。しかしながら、今年は多くの従業員が密集することになる「キックオフミーティング」の開催は避けるべきと判断し、8日間に渡って1日2回、計16回の説明会を二本松工場で実施することになりました。私は東京の本社や自宅から、リモートで出席します。リモート会議ではどうしても一方通行になりがちで、聞き手の反応を把握しづらいばかりでなく、こちらの細かなニュアンスや思いが伝わりにくいもどかしさもあります。それでもコロナ禍の続く現在では、コミュニケーションのための効率的かつ有効な手段として、当社でもすっかり当たり前になりました。また従来とは異なるやり方が、かえって当社にとっての緊急事態を、そしてこの厳しい状況を、全員で共有するきっかけにもなると感じています。いずれにしても、コロナに負けず今期をより価値のあるものにするために、この説明会の果たす役割は、いつにも増して重いと思います。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL116
    「ライフスタイルWeek夏」に行ってきました。

     東京ビッグサイトを会場に、9月2日から4日までの日程で開催された「ライフスタイルWeek夏」に行ってきました。コロナ禍の収束が見えない中、3月以降ほとんどの展示会が中止に追い込まれてしまいしました。展示会は企業とユーザーを結ぶ貴重なビジネスの場です。いくらネットが発達しようと、実際のモノを前にして、見て、触って、意見を交わす機会は何ものにも代えがたい貴重な機会です。9月に入ってもまだまだコロナの脅威は続いてはいますが、いつまでもビジネスを止めたままにしておくわけにはいかないと、ようやく大型展示会が解禁の運びとなりました。

     そこで東京ビッグサイトでの再開第一弾が、この「ライフスタイルWeek夏」です(販促、マーケティングなどを対象とした「JAPANマーケティングWeek夏」も同時開催)。私自身も大型展示会を訪れるのは2月末に幕張メッセで開催された「ものづくりAI/IoT展」以来ですから、実に半年ぶりです。その際にも、既にコロナの影響は色濃く出ていました。感染拡大を危惧してやむなく出展を断念した企業のブースは、什器や展示物などが搬入されることなく、まるで更地のようでした。さらには早々に社員が撤退した無人のブースが点々とするゴーストタウンのような光景を目の当たりにし、ショックを禁じえませでした。今回は展示会の内容もさることながら、コロナ禍の中でどのように行われるのかも関心事です。

    ◆8つのジャンルのスタイリッシュな製品が集結しました。

     さて肝心の「ライフスタイルWeek夏」ですが、ファッション、雑貨からインテリア、キッチンウエアに至るまで、日常の様々なシーンを多彩に演出するグッズが並びました。しかもデザインに人一倍こだわったスタイリッシュなものばかり。今回はガラスびんに入った食品や飲料の展示はありませんでしたが、会場全体から次に来るであろうトレンドを感じるのはわくわくするものです。こうした経験は直ちに当社の商売につながるものではないにせよ、いつか何らかの形で活きてくると感じています。それでも今一つ盛り上がりに欠けるのは、仕方がないことかもしれません。

    ◆展示会本来の華やかさや賑わいを取り戻すには、もうしばらく時間が必要です。

    ◆来場者全員にマスクの着用と、検温、手指の消毒が義務付けられています。

     会場はといえば西展示場の1階のみですし、海外からの来訪者がほぼゼロの状況なのですから。中国人バイヤーと出展者との、口角泡を飛ばす商談風景など望むべくもありません。本来展示会の持つ、まるでお祭り騒ぎのような華やかさや賑わいを取り戻すには、コロナの収束を待たなければならないのでしょう。

     また会場に一歩足を踏み入れると、改めてコロナ禍の中でもビジネスを回していかなければならないという、主催者と出展者の並々ならぬ覚悟を感じました。

    ◆会場には随所にコロナ対策の注意表示がありました。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL115
    20回目の色替えを実施しました。

     7月6日から9日の日程で、通算20回目に当たる色替えを実施しました。今回は茶から白(透明)への転換となります。概ね前回の方法を踏襲し、中4日の日程も、原料を茶から白へ段階的に変更していくバッチの組成とその投入回数にも変化はありません。しかし、それぞれのバッチの投入量を前回より少なめにし、かつ投入する間隔を短くすることで、最終バッチ投入までの時間を短縮しました。同時にブースターの投入量を増やし、重油と天然ガスの燃焼を補うことで、色替え期間中に投入したエネルギーの総量は、過去最大となりました。結果として想定した通り、茶から白への置換が前回より早まり、良好な色調とともに、気泡の発生も抑えられたガラスの状態を確保することができました。予定通り7月9日より順次生産を再開しましたが、その後も気泡が一時的に多量に発生するなどのトラブルもなく、前回を上回る順調な生産状況が続いています。

    ◆3密の回避を徹底しつつ、活発な意見交換が行われました。今回の窯修の結果を踏まえ、次回も同じ条件の再現を目指します。

     7月28日に熔解技術向上プロジェクトを開催し、現在の生産状況を含む色替えの検証を行いました。現時点で全てが解明されているわけではありませんが、外部の有識者からも、今回の変更点に好結果を生んだ要因があるとの評価を受けています。今後も継続して経過観察を行っていきますが、次回の色替えに向け、如何に再現性を確保するかが課題になります。一方で当社の溶解炉も2015年の窯修からそろそろ6年目に入り、次の窯修までの折り返し点を迎えることになります。ここからは徐々に始まるレンガの劣化を可能な限り抑え込み、溶解炉のパフォーマンスを維持していくことが求められます。これからも、過去から積み上げられてきた多くの知見と、当社独自の経験とノウハウを生かしながら、安定的な操業を目指していきます。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL114
    ISOの定期審査が終了しました。

     7月8日から10日の日程で、ISO14001:2015の定期審査が行われました。初日9時からのトップインタビューに始まり、3日目の14時40分に終了したクロージングミーティングに至るまで、審査官と各部門の部長、課長との濃密なディスカッションが続きました。今回は特に改善指摘事項は示されず、無事に審査は終了しました。それでも「改善の機会」としていくつかの事項が挙げられ、当社の取り組みへの甘さが露呈したかたちとなりました。これは即ち、ISOに対する経営トップの姿勢が問われているのだと考えます。

    ◆クロージングミーティングでは審査官から厳しい指摘を受けました。今回は改善指摘事項こそなかったものの、まだまだ克服しなければならない課題が満載と、改めて思い知らされた審査となりました。

     ここでは審査の詳細には触れませんが、クロージングミーティングの席上で、審査官から厳しい指摘を受けたことが、生々しい記憶として脳裏に残っています。「各部門には目標はあるものの、前期に自部門が目標を達成できなかった阻害要因やリスクが考慮されていない」「データの収集や分析・評価は行われているが、そもそも何を改善しようしているのかターゲットが不明確」。

     いずれも解決すべき課題が曖昧で、なおかつ結果が出るまで辛抱強く、粘り強く、継続する、良い意味での「しつこさ」に欠けているということだと理解しました。私は社内で日頃から問題の本質を見極めることの重要性と、「とことん、しつこく、あきらめず」継続することの意義を訴えてきたつもりですが、私自身の取り組みがまだまだ甘かったと言わざるを得ません。

     さらに当社のウイークポイントとして、コミュニケーションのレベルの低さも指摘されています。企業が問題解決を図るうえで、コミュニケーションとはどうあるべきなのでしょうか。前、後工程の立場(実情)を理解し、自工程の改善点を提案することで相互に歩み寄り、全体最適を前提とする問題解決に導くことことに他ありません。当社の場合、往々にして他部門への批判が先行しがちで、全体最適とはかけ離れた結果になる傾向が否めません。まず「俺のところはこうする」という、断固たる意思表明が不可欠なのだと理解しました。

     コロナ禍の真っただ中、むしろこれからが厳しくなるであろうこの時期に、ISOの審査から、新たな気づきを得られたことに感謝したいと思います。

    代表取締役社長
    七島 徹

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