柏洋通信 最新記事

  • 柏洋通信VOL102
    15回目の色替えを実施しました。

    ◆色替え期間中は生産は休止しますが、日頃できない設備や機器の清掃やメンテナンスを徹底的に行います。

     8月29日から9月3日の日程で、15回目の色替えを実施しました。今回は透明から茶への転換で、中5日での作業となりました。

     既に生産を再開して3週間近く経っていますが、社外の有識者の見解を踏まえ、生産再開後の状態も考慮した上で評価を行いました。

    ◆今回の色替えでもほぼ計画通りに透明から茶へと転換しました。前回に比べ気泡の発生を大幅に抑えることができたのは、大きな成果です。

    ◆予定通り9月4日から順次生産を再開しました。

     今回の色替えでも色替えバッチの投入タイミングなど、原則として従来からの手順を踏襲したものになりました。その中で今回幾つかの変更を加えています。

     

     まず燃焼に関して熔解炉の温度コントロールのしやすさを重視し、天然ガスと重油の混合比率を見直しました。そのため、前回に比べて天然ガスの比率を若干下げています。

     

     またガラス素地中の気泡の発生を極力抑え、生産の立ち上がりをスムーズにもっていくことを目的に、生産再開の前日にディストリビューターの燃焼量と空気比の調整を行いました。 計画通り9月4日の朝から各ライン順次ゴブインを開始し、翌5日には3ライン全てで生産再開に漕ぎつけました。

     以上の変更を加えたことで、生産再開直後のガラス素地の状態は、前回の色替え時に比べたいへん良好であったと判断しています。ゴブインの時点で既に気泡の発生は少なく、生産再開初日の9月4日の2部の段階で、歩留80%を超える製品も見られました。

     今回色替え直後の引揚量をなるべく一定に保つことで、熔解炉の温度の変動を可能な限り抑えたことも、良い結果に繋がった一因だと考えています。

     次回の色替えは中4日での作業になる見込みです。今回の結果を再現できるようしっかりとデータを整理し、次回の色替えに備えます。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL101
    「ふみこ農園」さんを訪問しました。

    ◆本社を訪問すると、文子社長のイラストが優しく出迎えてくれます。 

    ◆2016年に本社に隣接して新工場が落成しました。

      9月4日、当社のお客様である「ふみこ農園」さんを訪問しました。「ふみこ農園」さんの本社と工場のある和歌山県有田郡有田川町は、和歌山県のほぼ中央に位置し、和歌山湾に流れ込む雄大な有田川の流域に広がる風光明媚なところです。温州みかんの産地としても有名で、みかん畑が連なる急こう配の山々が迫り、昔は大きな水害もあったそうです。
     「ふみこ農園」さんといえば、柏洋通信でも以前紹介しました。日本ガラスびん協会が主催する「ガラスびんアワード」で、当社の製品を使った「まるごと温州みかんコンポート」が2014年度のデザイン優秀賞を受賞されたことを、覚えている方もいらっしゃるでしょう。背の高いスリムなガラスびんに温州ミカンが丸ごと6つすっぽり入った姿は、見る者に強烈なインパクトを与えます。鮮やかなオレンジ色と相まって、抜群のシズル感を醸し出しています。その後バリエーションも増やされ、「フルーツコンポートセット」はギフト市場で高い人気を得ています。私もガラスびんアワードの授賞式でお会いして以来、一度お伺いしたいと思っていたのですが、今回ようやく実現することができました。

    ◆本社社屋にはショールームが併設されていて、「ふみこ農園」さんの全ての商品に触れることができます。いずれもガラスびんの良さや特性が活かされたものばかりです。

    ◆事業を通じて地域を元気にしていることが評価され、「ディスカバー農村漁村の宝」に認定されました。首相官邸で行われた選定授与式と交流会に、文子社長も出席されました。

     「ふみこ農園」さんは1950年創業の製麺業を母体に、1993年に梅干関連事業を「ふみこ農園」として分離独立。現在製麺業はご子息に任せ、「ふみこ農園」さんは成戸文子社長の陣頭指揮の下、長女の晃子専務と西浦部長が強力なタッグを組み、次々とヒット商品を送り出しています。開発された商品は数々の賞を受賞しており、いちいち数え上げていたらきりがないほど。当社のガラスびんに関連する商品だけでも、2012年に「わかやまポンチ」が観光庁主催の「世界にも通用する究極のお土産」で、シルバーリボン賞を受賞。2015年には「コンポートまるごと温州みかん」他2点が、和歌山県優良県産品「プレミアム和歌山」の認定を受けました。また2017年に引き続き、今年も「まるごと温州みかんを」を含む「フルーツコンポートセット」が、日本ギフト大賞 和歌山賞を受賞しています。文子社長は経営者としても高く評価されており、2015年には産業振興の部門で和歌山県知事表彰を受けています。さらには2016年に農林水産省主催の「ディスカバー農村漁村の宝」に選定されました。これは事業を通じて地場産品の消費を促し、地域の産業の振興に貢献したことが評価されたものです。
     次々と話題の商品を生み出す「ふみこ農園」さん。文子社長のアイデアと行動力には目を見張るばかりです。とはいえ、晃子専務と西浦部長の存在抜きには「ふみこ農園」さんのサクセスストーリは語れません。文子社長の無尽蔵に湧き上がるアイデアを、商品というカタチにするのが西浦部長の役割です。
     例えば「フルーツコンポート」シリーズ。色とりどりの果実をガラスびんの中で、まるで宝石を散りばめたように見せるため、果実を詰める順番や位置まで決めているのです。果実ごとに比重が異なるため、ジュレの溶液の中で果実が浮き上がってこないよう、比重の軽い順に詰めていきます。もちろん全体の色味と見た目を考慮して、果実を詰める位置にまでこだわります。こうした繊細な調整を量産品で行うには困難を極めますが、こうした高いハードルを越え続けてきた結果が、数々のヒット商品を生み出す原動力なのでしょう。
     原料はもとより製造工程や工場設備の隅々にまで、西浦部長の目が光っています。我々が訪問した日もお客様の対応で大忙しの文子社長でしたが、その合間を縫ってお話を伺った応接間で、新製品のアイデアを西浦部長にぶつける光景を目の当たりにしました。いつもながらの文子社長の高度な要求に、西浦部長は苦笑しつつもまんざらでもなさそうです。持ち前のチャレンジ魂に火が付き、また一段上のギアが入ったようです。

    ◆向って左から西浦部長、文子社長、晃子専 務。「ふみこ農園」さんの成長を支えるトライアングルです。

     さて、こうして素晴らしい新商品が出来上がりましたが、どのように消費者に届けていくのかが課題です。その答えは、晃子専務が統括するウェブサイトにありました。自社のホームページでは文子社長の個性を全面に出しつつ会社の情報を丁寧に伝え、消費者の信頼感と親近感をガッチリつかみます。同時に大手ネット通販サイトのモールに出店し、商品へのこだわり情報を分かりやすくかつ徹底的に流します。

    こうして「フルーツコンポートセット」は大手ネット通販サイトの「グルメ大賞」を2年連続で受賞。スイーツ部門の人気ランキングで常に上位を占めるまでになりました。類まれなアイデアと行動力の文子社長。そのアイデアを商品というカタチにする西浦部長。そしてその商品をヒット商品に仕立て上げる晃子専務。それぞれの分野の才能が強固なトライアングルを形成し、「ふみこ農園」さんの今があるのだと理解できました。これからも「ふみこ農園」さんから目が離せません。
    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL100
    東京インターナショナルギフト・ショーに行ってきました。

    ◆会場は青海会場とビッグサイト西ホール・南ホールの2カ所に分かれて開催されました。

     9月3日、今年で88回目を数える東京インターナショナルギフト・ショーに行ってきました。今回も会場は東京ビッグサイトなのですが、以前にもこの柏洋通信でお伝えしたように、ビッグサイトの東ホールは来年の東京オリンピック・パラリンピックでプレスセンターとして使用されることになっており、準備のために既に使用できなくなっています。

    そのためこの大きなイベントも、ゆりかもめのお隣りの駅にある青海会場と、ビッグサイトの西ホール・南ホールの2カ所に分かれての開催となりました。青海会場とビッグサイトの間には無料のシャトルバスが運行されていて、10分程度で移動できるのですが、それでも見る側からすると、随分と不便を感じるものです。東京オリンピック・パラリンピックの成功のためには、我慢しなければならないと分かってはいるのですが。
     インターナショナルギフト・ショーは、雑貨、ファッション、インテリアを中心に、ギフトという範疇を遥かに超えた幅広い分野の商品が網羅された巨大な見本市です。最近では海外からの出展が増えていることから、インターナショナルという名称が益々フィットするようになったと感じています。

    さらには、ジャパンクールの世界的な潮流の中で、和の商品はもとよりそれらを支える匠の技にも注目が集まり、会場には様々な伝統技術を披露する場も設けられています。今やギフトの世界もモノ消費だけでは飽き足らず、コト消費へと多様化してきていることがうかがえます。

    ◆福島県のにこにこ農園さん。「ドラマチックレイン」という名のバラの花びらで、コンフィチュールを作りました。バラは鑑賞するだけでなく、体に良い食材として注目されています。

    ◆徳島県のナカガワ・アドさん。色鮮やかなピ クルスたちがガラスびんのなかで踊っています。FOODEⅩ美食女子アワード2019で金賞を受賞されました。

    ◆福島県の薬膳王国さん。フルーツ王国福島で自ら体に良い食材を育て、薬膳の魅力を広げています。

    ◆福島の素晴らしい食を全国に発信するため、「ふくしま満天堂」のブランドで積極的に展開しています。もちろん容器には当社の製品が数多く採用されています。

     通常ギフトといえば贈り物、お土産を思い浮かべるもので、その中で食が占める割合は大きいと思うのです。しかしながら、この見本市では意外と言って良いほど食の出展は少ないのです。それでも今回も「全国観光物産フェア」「グルメ&ダイニングスタイルショー秋2019」と銘打って、各地の「これは!」という食品が並びました。中でも我が福島県は頑張っています。特に今回は「ふくしま満天堂」の出展が目立っていました。福島県では東日本大震災からの復興が遅れる農業、水産業、そして地元の産品を使った食品を応援するため、「ふくしまプライド」の名称で各種見本市やイベントへの出展など、幅広く支援しています。

    「ふくしま満天堂」もそうした活動の一つです。「生産者としての誇りをかけて育てた食材。だからこそ、自らの手で理想の逸品を作り、本物のおいしさを届けたい(ふくしま満天堂HPより抜粋)」。福島県は海の幸山の幸に恵まれた食の王国なのですが、残念なことにまだまだ全国的な知名度では今一つということも事実です。そうした中で知られざる銘品や、まだまだ埋もれている原石のような商品を、「ふくしま満天堂」としてブランド化し、全国に広くアピールするのが狙いです。うれしいことに今回出展されている商品にも、当社のガラスびんが数多く使われていました。
    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL99
    第59期キックオフミーティングを開催しました。

    ◆当社の研修室でこれだけの人数が一堂に会したのは初めてのこと。おかげで話す側にも聞く側にも、良い意味での緊張感をもったキックオフミーティングになりました。

    ◆最後に全員が立ち上がって二人一組になり、お互いに今期の取り組みの担い手は「あなた」であり「私」であることを確認し合いました。

    ◆同時に永年勤続、QCサークル活動、改善提案活動の表彰式も行いました。

     8月1日より当社の第59期がスタートしました。

     新たな期を迎えるに当たり、8月30日に恒例となっているキックオフミーティングを開催しました。今回も交代勤務者が最大限出席可能な状況を考慮し、色替えの初日としました。尚、15回目に当る今回の色替えについては、後日柏洋通信で取り上げる予定です。

    ◆懇親会の会場で、新たに加わった仲間たちが紹介されました。ベトナム人技能実習生たちも懸命に日本語で自己紹介を行い、拍手喝さいを浴びました。

    ◆当社のような交代勤務者の多い業態では、懇親会は日頃接する機会の少ない他の職場と交流する貴重な機会です。ビンゴ大会で大いに盛り上がり、短いながらも有意義な時間になりました。

     例年キックオフミーティングは、懇親会を念頭に社外の会場を借り切って行ってきました。しかし今回は、恒常的な人手不足や、燃料、諸資材が高騰するなか、厳しい結果に終わった第58期を真摯に振り返るため、あえて社内の厚生施設「パルハウス(PAL HOUSE)」での開催にこだわりました。

     キックオフミーティングの冒頭で、私から前期の収支報告と今期の計画、並びに社長方針を発表。会場となった3階の研修室にはパートさん、ベトナム人技能実習生を含む総勢120名余りが肩も触れんばかりにぎっしりと並び、かえって従来以上に濃密かつ一体感を感じさせる会になったと感じています。

     最後に全員で声を一つにして、一人ひとりが主体的に課題に取り組み、成果を勝ち取ることを確認し合いました。続いて永年勤続者、QCサークル活動、改善提案活動の表彰が行われ、その後お待ちかねの懇親会へと進みました。
    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL98
    インテリア・ライフスタイルTOKYO2019に行ってきました。
     今年も東京ビッグサイトで7月17日から19日の日程で開催された、インテリア・ライフスタイルTOKYOに行ってきました。東京ビッグサイトには1年後に迫った東京オリンピック・パラリンピックの会期中、世界各国から報道陣やカメラマンが集う国際放送センターが設置されることになっており、既に会場となる東ホールは準備のために閉鎖されています。そこで今回のイベントは、西ホールの全体とアトリウムを使って開催されました。

    ◆ひとつ先のトレンドや粋を凝らしたデザインに出会えるのはもちろんのこと、商品の見せ方や演出方法も含め、デザインの神髄に触れることができる展示会です。

     この展示会はその名の通り、インテリアから様々な雑貨まで、内外から集められた選りすぐりの商品を並べるだけでなく、最新のライフスタイルやひとつ先のトレンドを紹介することをメインとしたイベントです。
     今回ひときわ目を引いたのは、日本独自の美意識をカタチにしたジャパンスタイルと、今や女性の心を捉えて離さない北欧スタイルです。ジャパンスタイルでは伝統工芸の制作実演を、北欧スタイルではアーティストやデザイナーによるトークショーなど、デザインが生まれ、それぞれの風土の中で育まれ、やがて文化にまで昇華していく過程をより深く理解できる企画に興味を惹かれました。この場を訪れていつもながら感じるのは、デザイン力の素晴らしさです。売らんがためのデザインには、カッコは良くてもあざとさが付きまといます。心ふるえるデザインには、もちろんシンプルで使い勝手の良さもありますが、それ以上に持つ人、使う人の気持ちを高揚させる、ワクワク感があるのだと思います。

    ◆FOODISTとは「食に関心のある人」や「グルメ」の意味ですが、今年もこのコーナーには、内外から「グルメ」には堪えられない選りすぐりの商品が集まりました。

     インテリア・ライフスタイルは展示会の目的からして、決して食品や飲料などガラスびんに関連する商品が豊富に展示されているわけではありません。それでも、飛び切りセンスの良いガラスびんに入った商品に出会える場として、毎年足を運びたくなるイベントなのです。
     今回もFOODISTとネーミングされたコーナーには、数は少ないながらもデザインとパッケージに工夫を凝らした商品が並びました。もちろんガラスびん入りの食品も展示され、当社の製品をお使いのお客様にも出会うことができました。

    ◆能登・輪島の谷川醸造さんとは昨年もこの場でお会いしました。伝統製法にこだわりつつ、ラベルのデザインに洗練されたセンスが光ります。糀を使ったディップソースに当社の製品をお使いいただいています。

    ◆三宅商店さんのカフェ工房ジャムは、地元岡山の良質な果実をふんだんに使った、見た目にも美味しい商品です。女性に人気の「はらぺこあおむし」や「ムーミン」など、海外のキュートなキャラクターデザインをパッケージに展開するなど、トレンドとデザインへの感度は抜群です。

    代表取締役社長
    七島 徹
  • 柏洋通信VOL97
    大七酒造さんを見学してきました。

    ◆見学当日は太田社長自ら案内していただきました。今では通年で酒造りを行う蔵も増えているようですが、ここ大七酒造さんでは秋に収穫された米を使い、10月に入ってから酒造りをスタートさせます。あくまで年1回、冬の厳しい寒さの中での酒造りにこだわっています。

     日本酒通なら知らない人はいない超人気酒蔵が、当社の工場が立地する福島県二本松市にあります。それが大七酒造さんです。

    二本松市は酒どころ福島県の中でも、全国区で名の通っている酒蔵が幾つもあることで知られています。日本酒には良いお米と良い水が欠かせません。安達太良山の麓に位置する二本松市は、良質で豊かな水に恵まれ、酒造りの条件が整っていると言えるでしょう。それに加え、大七酒造さんは創業以来の生酛造りの製法を磨き上げることで、今や国内はもとよりワイン(醸造酒)の本場ヨーローパでも数々の賞を受けるなど、世界レベルの評価を確固たるものにしています。

    大七酒造さんの太田社長とは日頃から懇意にさせていただいており、かねてより工場を一度見せていただきたいと思っていたのですが、太田社長は自らトップセールスで海外を飛び回る超多忙な方なので、中々スケジュールが合わず、7月1日にようやく実現の運びとなりました。当日は当社もお世話になっている運送会社の方々とご一緒しました。

    ◆原料の米は強力な火力で一気に蒸し上げることで、理想的な状態に仕上がります。これに耐えられるのは、重厚な鋳物造りの羽釜をおいて他にありません。新たな造り手が見つからず、しばらく廃業した酒蔵から中古の羽釜を譲り受けて凌いできました。うれしいことに数年前に岩手県で業者が見つかり、予備も含めて三釜を発注しました。ここにも太田社長のこだわりが生きています。

     大七酒造さんは創業1752年、太田社長で10代目を数え、代々当主は七右衛門を名乗ります(現在は9代目のお父様)。

    現在の工場は道路の拡幅工事に合わせ、東日本大震災の直前から建て替えが始まり、何期かに分けて工事を進め現在に至っています。工場の外観は日本酒の酒蔵のイメージとはかけ離れた、まるでヨーロッパの古い街並みを髣髴させる優雅な佇まいです。ところが、中に入ると今ではほとんど見かけることのない鋳物でできた羽釜や、昔ながら木桶が据えられるなど、創業以来の伝統的な製法である生酛造りにとことんこだわっていることが見て取れます。

    一方で昔ながらの酒造りに固執するだけでなく、独自で最新の技術を開発する新規性も持ち合わせています。原料の米は表面の糠を削り落とすことで、雑味のないすっきりとした味に仕上がります。とはいえ、単に削れば良いというものではありません。現在の主流は米を真ん丸に削っていくのですが、米自体が球体ではないのですから、これでは削りすぎる部分と削り残しの部分ができてしまいます。

    そこで大七酒造さんではその難問を解決するため、独自に超扁平精米技術を開発。米のどの部分でも糠を十分に除去できる理想的な精米状態を実現し、お酒の味と風味を飛躍的に高めることに成功しました。

    ◆蒸米、麹、水を仕込む山卸作業は生酛造りの重要な部分です。決して機械に任せることなく、人手をかけてじっくりと行います。

    ◆仕込み蔵には今ではほとんど見られなくなった大きな木桶が5基並んでいます。実に壮観な眺めです。中には大正12年と記されたものも。ここでも人手と時間を贅沢にかけ、特別に吟味されたお酒が醸されます。

     太田社長は「生産能力を大きくしたくて新工場を立ち上げたのではありません。品質を損なうことなく低温で熟成・貯蔵できるスペース(セラー)を確保したかったのです」と言います。それは在庫を抱えることを意味しますから、経営的にはマイナスではあるのですが、特別に吟味して醸した純米酒や吟醸、大吟醸は数年寝かせることで熟成が進み、旨みが増すのだそうです。

    近頃琥珀色に変化した古酒も見かけるようにはなりました。それでも日本酒は造りたて、搾りたてが一番うまいと思っていた私には、これはある種の驚きでした。しっかりとした造りだからこそ、時間の経過がお酒をおいしくしてくれるのであって、生半可な造りではそうはいかないとのこと。生酛造りとは、正にそうした骨太な製法なのだと実感したところです。

    さらに驚かされたのは、日本酒の熟成方法でした。それはワインなどと同様にガラスびんに充填した後、きちんと管理された冷暗所(セラー)で保管します。タンクに入れたままでは上部の空間に溜まった空気が悪さをし、思ったように熟成が進まないのだそうです。これは我々ガラスびんメーカーの身びいきなどではなく、ガラスびんの容器としての優秀性を証明する例と言えるのではないでしょうか。

    良質な日本酒とガラスびんは、切っても切れない関係です。改めてガラスびんの価値を認識させてくれた、うれしい一日となりました。

    ◆太田社長を交え、本日の参加者一同で記念撮影です。背景には古式ゆかしい酒造りの様子を描いたステンドグラスが。地元在住の作家の作品だそうです。

    ◆思いがけず特別室にお招きにあずかり、お待ちかねの試飲会が始まりました。もちろん太田社長直々の解説付きです。

    ◆この試飲用グラスは、世界的なソムリエの田崎伸也さん監修によるものです。一つひとつ少しずつデザインが異なるのですが、日本酒の味、香り、色味の微妙な違いを感じ取る上で、意味のある形状なのだそうです。

    ◆本日はこの四銘柄を堪能しました。いずれも大七酒造を代表する逸品ばかりです。上質なお酒と太田社長のトークに酔いしれた、素晴らしいひと時となりました。

    代表取締役社長
    七島 徹

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