柏洋通信

Vol.01-20

2016.06.11

柏洋通信Vol.15

  【6/11 55期下期QC活動目標設定レビューが開催されました。】

 5月26日、当社の研修室で第55期下期QC活動目標設定レビューが開催されました。今回は本社を除く各職場から16チームが参加し、活動テーマや達成すべき目標、そして成果を評価する基準などが発表されました。同時に内容のブラッシュアップを図るため、管理職や外部のアドバイザーと質疑応答が行われました。

 結論から言うと、3月に行われた上期の発表会と同様に、停滞感を禁じ得ないというのが正直な感想です。テーマはもちろん現在職場が直面し、生産性や品質を改善するために喫緊で解決しなければならない課題であるべきです。しかしながら、全体的に言えることですが、現状認識が甘く個人で取り組む改善提案レベルのものが目に付きました。厳しい論調にはなりますが、容易に達成できそうな安易なテーマでは、チームで取り組むQC活動にはそぐわないと言わざるを得ません。

 さらに言えることは、各々のチームの活動に、成果を水平展開しようとする認識が欠けていることです。 当社は交代勤務の職場が多く、4つの班が交代で同一業務に従事しています。従って、ある班で克服された課題がその他の班にも共有されなければ、 効果は僅か四分の一に留まってしまいます。場合によっては、必要のない混乱まで引き起こしかねません。 また成果の達成度についても、本来は客観的に評価できるよう数値などの明確な基準が必要ですが、ほとんどの班で極めてあいまいなままです。

 当社のQC活動は、今大きな山場を迎えていると感じています。私たち管理職サイドにも問題があることは明白ですが、 QC活動とはそもそも現場の問題意識や自主性を重んじる活動です。本来のあり方をそのままに、 どのように軌道修正していけばよいのか、当社にとって難しい課題が見えてきました。

代表取締役社長
七島 徹
 
◆管理職との意見交換を通じて、本来取り組むべき課題や目標が明確になっていきます。


◆今回も足立講師から、貴重なアドバイスをいただきました。

2016.06.10

柏洋通信Vol.14

  【6/10 品質改善プロジェクトが一区切りを迎えました。】

 昨年の6月からスタートした品質改善プロジェクトも、5月24日で11回目を数えるまでになりました。当初は高まる一方のお客様の品質要求に応えるため、また足元ではクレームの件数が一向に減らない現実を危惧し、 私が「独立行政法人中小企業基盤整備機構」(以下中小機構)に支援をお願いしたことが発端でした。そして中小機構から派遣していただいたアドバイザーが市川さんでした。市川さんは大手弱電メーカーのOBで、ある自動車メーカーが米国でベンツやBMWをターゲットに高級車の分野に進出する際、 車載される純正カーオーディオの品質管理のトップを務めた方です。既に欧米でも日本車の価値は燃費の良さなどから認められてはいましたが、 こと高級車の分野では先行するドイツ勢に全く太刀打ちできなかった時代です。オーディオにも高級車にふさわしい見栄えと品質が求められるのはもちろんですが、アメリカという国の環境や人々の価値観、 そして大柄なアメリカ人の使い勝手に至るまで、徹底したマーケットリサーチが必要でした。 音質にこだわり抜く工場サイドと、あくまでアメリカ人の好みや使用条件を重視する市川さんサイドでは、 一歩も引かない丁々発止の攻防が続いたと言います。

 結論から言うと、「良い品質」とは作り手の思い入れなど関係なく、あくまでお客様が満足するかどうかということです。当初は半年もあれば、何らかの改善策をまとめることができるのではと楽観視していたのですが、とんでもない思い違いをしていたことを思い知らされました。 結局1年という時間を費やし、紆余曲折、メンバーも変わりながら、ようやく品質管理の入口にたどり着くことができたというのが実感です。 それほどに品質を管理するということは、奥の深いものだと痛感した次第です。お恥ずかしい話ですが、私たちもようやく「品質」とは、コストや納期に優る経営の最重要課題なのだと気づきました。


 現在の活動は実際に発生したクレームを対象に、真の原因を明らかにするため、プロジェクトのメンバー全員で「なぜなぜ分析」に取り組んでいるところです。 これも品質改善の基本中の基本として、広く生産現場で実践されている手法ですが、中々理屈通りに進むものではありません。何度も実際に「なぜ、なぜ」を繰り返さなければ、真の原因に近づくどころか、とんでもない方向に向かってしまう危険性があると感じています。 遅ればせながらまずはメンバーが手法を体得し、徐々に全社に浸透させていく計画です。 また並行して新製品の開発から市場へ投入するまでの一連の過程を、「初期流動管理」としてまとめ上げる作業も進めています。


 今回のプロジェクトをもってひとまず市川アドバイザーとの活動は一区切りを迎えますが、品質改善の道に終わりはないと、 メンバー一同気持ちを引き締め、新たな課題に取り組んでいきます。

代表取締役社長
七島 徹

◆市川アドバイザーから当社に対する厳しい指摘が相次ぎました。


◆実際に発生したクレームを基に「なぜなぜ分析」を行います。


◆品質はコストや納期に優る経営の最重要課題です。


◆市川アドバイザー(前列右端)、中小機構東北 矢内センター長(前列左から二人目)とメンバーたち。

2016.06.06

柏洋通信Vol.13

  【6/6 ヘルスフードエキスポに行ってきました。】

 5月18日から始まった第14回ヘルスフードエキスポは、同時開催の国際食品素材/添加物展とともに、いわゆる「健康食品」の展示会としては国内有数の規模を誇っています。 出展社の数は海外からも含め500社近くに上り、健康食品の原料や添加物を扱う企業だけでなく、製造機器や検査装置、委託製造メーカーなども加わり、 年々その規模を拡大してきました。


 健康食品というと昔は少々うさんくさいイメージも無きにしも非ずでしたが、急速に国の法整備も進み、 一定の効果や効能を謳うことのできるトクホや機能性表示食品などが市場に出回るようになって、 我々消費者にもすっかりお馴染みになりました。


 従来は中高年の老化予防のための栄養補助食品といった意味合いが強かったものの、 いまでは若い女性向けのダイエットや美容の分野でも一般化し、さらにはスポーツで消費したエネルギーや栄養素を手軽に補充できる食品として、 若い人たちの日常のシーンになくてはならない存在にもなっています。


 さて、私はヘルスフードエキスポとは、各社が素材の持つ機能や可能性をアピールする場だと考えています。 膨大な数の素材の中から、毎年テレビ番組で取り上げられるなどしてヒット商品が生まれることは、皆さんもご承知の通りです。

 健康食品はガラスびんにとっても重要な分野です。これからも健康食品のトレンドから目を離せません。

代表取締役社長
七島 徹

◆今年もお台場のビッグサイトで5月18日から20日まで開催されました。

 
◆大手食品メーカーも健康食品の分野に積極的に参入しています。

 
◆なぜか会場に忍者が参上!!忍者の携帯食は実は機能性食品だった?伝統的な日本食の食材は健康食品の宝庫なのです。

2016.06.05

柏洋通信Vol.12

  【6/5 目標設定レビューを行いました。】

 4月26日、6,7,8級者(係長。課長相当資格)を対象とした目標設定レビューを行いました。当社では今期から目標管理制度の導入を目指し、外部のコンサルタントの協力を仰ぎながら活動を行ってきました。 今後、知識、技術、技能のレベルアップや次世代への継承を考える上で、目標管理をベースとした人事評価制度の確立は欠かせないとの考えによるものです。 事前に売上や生産などの全社目標に基づき各部門ごとの目標を設定し、それらを達成するに当たっての課題を明確にします。 さらにそれに基づき、個々人の達成すべき目標を明らかにし、成果や進捗度合いを評価します。 その際、可能な限り数値などの客観的な評価基準を設定します。ここで重要になるのは、本人や上司が相互に納得できる評価基準です。 もちろん当社も従来から人事評価は行っており、そのための評価基準は存在しました。しかしながら、 お世辞にも客観的とは言い難く、抽象的な文言が並ぶ納得性の低いものでしかありませんでした。

 目標管理で重要なことは、もちろん結果を出すことです。しかし、それ以上に結果に至るまでの流れを見える化し、上司は部下の業務の進め方や進捗度を確認しながら指導することが重要だと考えます。 この一連の作業がすなわち、人材育成・開発そのものだと考えています。業務の流れを見える化することは、作業を標準化することにほかなりません。 作業の手順を細分化して簡潔な文章や写真で表し、注意すべき点や考慮すべき点を列挙します。 手順が明確だから、「できている」「できていない」の評価も自ずと納得性の高いものになります。 業務の流れを事前に把握できるので、どの段階まで進んでいるのかも理解できます。 本人と上司の間で目標達成に関する課題が共有できれば、その時点でゴールへの道筋がはっきりと示されたと言っても過言ではないでしょう。

 目標管理の考え方は、特に製造現場では共感度が高いと思います。幾つものチームが目標に向かって同時に進んで行くのですから、 チーム間の技能や能力にばらつきがあれば、会社として結果を出すことはできません。 そのためには、チームを構成する個々人がそれぞれに必要な目標を定め、目標達成に向け努力することに違和感を抱く人はいないでしょう。  一方で営業や事務部門はチームといえども個人で完結する仕事が多く、個人の技能や能力に依存している部分が大きいと言われます。したがって、業務が属人化しやすくブラックボックス化、すなわち周りから見えなくなってしまいがちです。 しかも、それを良しとする風潮も見られます。当社も例外ではありません。しかし、私は営業や事務部門の仕事も経験上少なくても80%は標準化でき、 見える化できると確信しています。そしてそれを怠ることは、人材育成・開発を放棄していると言わざるを得ないと考えます。

 当社の目標管理制度は未だ緒に就いたばかりですが、私は必ずや定着化させなければならないとの思いを強くしているところです。

代表取締役社長
七島 徹
  
◆製造部門から営業部門まで、6,7,8級者全員がそれぞれ個人目標を発表しました。


◆発表後、部長以上の管理職との間で質疑応答が行われました。評価基準の曖昧さを指摘する意見が多く出ました。

2016.06.02

柏洋通信Vol.11

  【6/2 第二回色替えが完了しました。】

 4月18日の早朝から始まった第二回目の色替えは、無事23日に完了しました。初回に続きほぼ計画通りに進めることができたと考えています。

 今回は茶から白(透明)への色替えになります。前回同様に原料の調合比を数段階に分けて徐々に茶から白へと切り替えていき、3日後の21日に 完全に白の調合比へ切り替え終えました。排出されるガラス(カレット)は時間が経過するに従って、前回の色替えの状況を映したビデオを逆回 しで見ているかのように、茶から徐々にグリーンへと変化し、最後はまたきれいな透明に戻りました。その間ガラスの性質が大きく変化する3日目 辺りで気泡が大量に発生することが懸念されましたが、今回はそうした状況も確認されることなく順調に色は変化していきました。

 22日の午前中に福島県ハイテクプラザに検体となるガラスを持ち込み、詳しい分析を行ってもらったところ、色調、アルカリ溶出量、 比重、組成分析ほか全ての項目で透明なガラスの基準値を満たしました。さら慎重に色調の調整を行い、23日の早朝から順次生産を再開。 午前中には3ライン全てで生産を再開しました。

 第一回目の白から茶への色替えに比べ、生産再開後の気泡の発生も抑えられ、 順調に生産は立ち上がりました。今後は専門家を交えて総括を行い、次回の色替えに備えます。

代表取締役社長
七島 徹
 
◆時間の経過とともに、排出されるガラスの色は茶からグリーンへと変化し、最後はまた透明に戻りました。


◆第一回目の色替えに比べ今回は気泡の発生量もぐっと抑えられ、順調な立ち上がりとなりました。

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