柏洋通信
2016.08.01
柏洋通信Vol.22
【セールスフォースを導入しました。】(8/1)
セールスフォースとは、一口に言えばクラウドサービスを利用する営業支援ソフトです。まず昨年の8月から営業部門の全員で使い始め、 7月11日から工場の生産と品質管理に携わる係長以上にも範囲を広げました。当社の営業の最も大きな問題点は、お客様に関する様々な情報、例えば担当者の情報や履歴、クレームの情報などが、 個々の営業マンによって独自の手法で管理され、完全にブラックボックス化していたことだと考えています。日報というカタチで記録は残しているのですが、後日効率的に検索する術がなく、時間がたてば過去の貴重な財産にもかかわらず、 利用されることは極めて難しいというのが実情でした。こうして長年に渡って蓄積されてきた情報が、ベテラン営業マンの「経験と勘」を引き出すデータベースとしての価値は持つものの、 営業部内で積極的に活用しようにもできない状況だったのです。 セールスフォースは正にこの点にフォーカスしたところに、意義があると思います。私は導入に当って以下の3つのメリットがあると考えています。
1、ベテラン営業マンの頭の中を見える化
ベテラン営業マンの商談内容や訪問件数が見える化できることで、ベテラン営業マンのノウハウが営業部内で共有化され、 営業マンの仕事を一定の水準で標準化できると考えます。従来の経験則だけに頼らない、営業マン育成のエッセンスが見えてくると思います。
2、情報が全てお客様にひも付けされる
出荷情報、商談情報、売上情報、クレーム情報などなど、あらゆる情報が一元管理され、最終的には全てお客様にひも付けされます。 過去の情報は着実に蓄積され、膨大なデータベースとなって未来に生かされます。しかも原則として全員がアクセスできるのです。
3、営業も製造現場も、ともにお客様視点で
今回工場にも導入したことによって、製造現場でもお客様情報をより迅速に共有できるようになりました。 営業とお客様のやりとりをリアルタイムで確認できることから、現場の動きに変化が現れることを期待します。 工場も営業と同じ視点でお客様と向かい合うことができれば、お客様の満足度も以前とは違ったものになるはずです。
工場でのセールスフォースの活用は、まだ緒についたばかりです。製造する製品に応じてお客様情報にアクセスすることはもとより、 タブレットを駆使して現場で製造、品質情報を共有したり、様々なチェック業務をより効率的にデータ化し活用することも可能です。 どのように発展していくのか、これからが楽しみです。
七島 徹