柏洋通信

2016.08.08

柏洋通信Vol.23

  【7/26福島工業高校 校内企業説明会に行ってきました。】(8/8)

 大学生の就職活動は早くも終盤戦を迎えようとしていますが、高校生のそれは正にスタートしたばかり。 夏休みといえども就職を志す高校3年生にはほとんど休みらしい休みはなく、猛暑の真っ只中、就職に関する様々な行事が目白押しです。

 さて、県内の高校が一斉に夏休みに入った丁度その日、福島工業高等学校で企業説明会が開催されました。私も採用担当者と二人で昨年に続いて参加しました。ご多分に漏れず、当社もここ数年は慢性的な人手不足で悩んでいます。 昨年は何とか高校生の新卒を3名採用することができましたが、今年も厳しい状況が予想されます。今回は県内外からネームバリューの高い大手企業から、我々のような地元中小企業に至るまで、昨年を上回る総勢58社が集結。 午前と午後に分かれて生徒たちに、自社の魅力を懸命にアピールします。

 当社は午前組です。まず講堂で生徒と企業を前にして、校長先生のご挨拶に続き就職担当の先生から説明会の注意点などのお話がありました。 その後企業は指定された教室に分かれ、自社のブースで生徒たちを待ちます。その間に各社は会社案内や製品サンプルを並べたり、ビデオの準備に余念がありません。 お隣の会社はプロジェクターまで持ち込んで、既に臨戦態勢に入っています。お互い生徒を争奪するライバル同士ですから、一見和やかな雰囲気の中にも緊張感が漂います。

 いよいよスタートです。説明に費やせる時間は1回30分×3セットでトータル90分。 生徒たちは午前3社、午後3社に絞り込み、志望する会社のブースに赴き説明を聞くことができます。第一回目は「よろしくお願いします」の声とともに、3名が当社のブースに来てくれました。 その後の2回目は4名、そして最後の3回目には5名、総勢12名の生徒たちと話をすることができました。

 今ガラスびんから最も遠い場所にいるのが、彼ら高校生だと感じています。彼らが日常的に利用するコンビニにでは、お酒や栄養ドリンクを除くとガラスびんに入った商品は皆無と言っても良いほどです。 そんな彼らにガラスびんの魅力や可能性を伝えるには、何を語れば良いのか、これは難問です。リサイクル性の高さや、内容物の品質を保持する力は他の素材の容器より優れていることはもちろんです。 が、今回はそれ以上に、ヨーロッパのような文化的に成熟した社会にはガラスびんが良く似合うし、日本もこれから同じような道を歩んでいくのだということを強調しました。 そして、容器自体で内容物の価値を高めることができるのは、唯一ガラスびんだけの特筆すべき力であるとも語りました。そして最後に語ったことは、廃棄された後のことです。原料の70%以上がカレット(屑ガラス)として再利用されていることとは別に、単に捨ててしまった場合はどのようなことになるのか。 これは決してやってはいけないことですが、仮に海岸でガラスびんを投棄したとすると、どうなるのでしょうか。 潮の満ち干によって次第に細かく砕かれ角も丸くなり、やがて最後には砂に戻っていきます。 原料は全て天然素材ですから全くの無害です。カリフォルニアにはかつてのゴミ捨て場が、今では美しいグラスビーチに変貌しているところもあるほどです。 昨今海洋を漂う大量のマイクロプラスチックが問題視されていることを考えると、これはガラスびんにとって大きなアドバンテージなると考えるのですが。

 企業説明会はこれから幾つも開催されますが、こうした地道な主張を繰り返すことで、将来当社を担う新たな戦力を迎えることができれば望外の喜びです。

代表取締役社長
七島 徹

◆会社案内や実際に業務内容を撮影した映像に、熱い視線が注がれました。


◆メモを取りながらの質疑応答が続きました。生徒たちの真剣さが伝わってくる瞬間です。

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