柏洋通信
2018.05.22
柏洋通信Vol.71
【10回目の色替えを実施しました。】(5/22)
5月10日から13日の日程で、10回目の色替えを実施しました。
今回は茶から白への転換になります。
今回は色替え直前に生産計画が変更になり、引揚量が大幅に下がるというイレギュラーな状況が発生しました。
既に引揚量に合わせて茶びんの原料をサイロに投入していたため、色替えの進捗に合わせて調合した原料の最初の投入が、 計画した9日の19時から遅れること約4時間、23時にずれ込むアクシデントに見舞われました。
このままでは計画している生産再開の時点で、茶から白へと色が完全に替りきっていないことが危惧されることから、 翌10日より色替え原料の投入を、順次早めることにしました。
色替え期間中は特に大きな問題もなく推移しましたが、前回と比較すると、熔解炉内での気泡の発生が多く見られたとの報告がありました。
計画通り14日の9時より、3号ラインでの生産を再開しました。
色調や比重などのスペック類は、その時点で既に基準値内に収まっています。
ガラスの組成も、第三者機関での測定で合格しています。
それでも前回と比べると気泡の発生が多く見られ、実際に製品が取れるまでにはしばらく時間を要しました。
翌15日には1号、2号ラインも計画通り生産を再開しました。
それぞれ気泡の発生は見られたものの、徐々に収束に向かっています。
5月22日には外部から溶解の専門家を招いて「熔解技術向上プロジェクト」を開催し、今回の色替えについての徹底検証を行いました。 今回は直前に発生したイレギュラーな事態によって、当初の計画通りには進みませんでしたが、 前回と比較してどこがどのように異なっていたのか、さらに精緻な分析を行い、気泡発生の原因を特定していきます。
専門家の見解では、当初の色替え計画自体には問題はないとのことです。
次回も今回の計画をベースに進めていくことになります。
七島 徹